どうせいつかはあの世

こめまる

2020.01.17.(金)

こんにちは。
こめまるです。

50代も半ばを過ぎると喪中はがきの届く数が増えてきます。

30代の頃、取引先に営業に行って、そこの部長が、ポツンと
「最近、喪中はがきを受け取る数は増えたんだよね。」
当時その部長は、50代だったように思います。

そして、
「喪中はがきを受け取ると自分の年齢を感じる。」
とも言っていました。

僕も近年、喪中はがきを受け取る件数が増えて、今年受け取った相手には、さすがに年賀状は控えますが、1年前、2年前に受け取った喪中はがきはごっちゃになって、迷う場合が出てきました。

それが原因で、年賀状のやり取りが途絶えた人もいます。

さて、年賀状。

昨年の7月に37年間勤めた会社を退職したので、今年は少ないかなと思っていましたが、ほぼ前年と変わらない枚数を受け取りました。

出さなかった人からも来たので、1月3日には、20枚ほど新たに書いて出しました。

僕は、基本的には、送ってくる人には出す、出したい人にも出すというスタンスです。
自分から止めることはありません。

63円でお互いの安否確認が出来ると思うと安いものです。

また、必ず手書きのコメントを入れて近況報告も忘れません。
多くの年賀状には、コメントが書いてありますが、印刷だけの物は少し寂しい気持ちになります。

さて、今日は10年前にいきなり年賀状が届いたIさんのお話しをしたいと思います。

Iさんからの退職報告の年賀状

Iさんは、僕が20代から30代に掛けて営業に行ってきた取引先の部長でした。
僕より12歳年上で、僕が働いていた宝飾業界には珍しい学者風でアカデミックな雰囲気を持った方でした。

大学が同じで、しかもクラシック音楽が好きという共通点があり、
僕が営業に行って担当者とのやり取りが終わると、必ず担当者と入れ替わりに僕の前に座り、ビジネスと全く関係のない音楽の話や最近読んで本の話を楽しそうにされていました。

僕もそんなIさんとの時間が好きで、その取引先を訪問するときは、滞在時間を多めに取っていたものです。

ただ、その後、Iさんも僕も他部署に異動になり、また僕は大阪に単身赴任に行ったりしたもので、10数年間すっかりご無沙汰してしまいました。

そんなある年、いきなりIさんから年賀状が届いたのです。

ご自分の近況を綴った年賀状で、一部抜粋して以下の記します。

 

『昨年、三人の方から私家版の本を頂いた。その内容は、装丁はまちまちだが、共通していることは、人生の”中間決算”として、みずから調製していること。

ひるがえって我が身になぞらえれば、これまで人に誇れるようなまとまった成果など、一つもあげていないことに気付かされる。

しかし、幸いなことに、今は公私にわたり、責任ある立場から解放されているので、自分の好きなことができる。

さしあたって才能もないのに、二つの合唱団に所属しているが、これからは短歌の世界にも活路を見出したいと考えている。

後略

新年おめでとうございます。
本年もよろしくお願い申し上げます。

2010年1月1日』

後略部分には、万葉集や短歌に関することが楽しそうに書いてありました。

そして、末尾に手書きで次のように書いてありました。

バロック宗教音楽をやっている為ラテン語を始めました。
昨秋、〇〇グループを退職しました。今は趣味の生活です。

Iさんの奥さんから届いた喪中はがき

2010年、Iさんから突然の年賀状を受け取った時、僕は53歳。
Iさんは、65歳で勤めたいた会社を定年退職されたか、定年後しばらく勤めて退職されたようでした。

Iさんが所属していた企業は、僕が勤めていた中小企業ではなく、組合もある大企業だったので、退職金も良かったのではと思います。年賀状からは趣味中心に悠々自適に楽しまれているIさんの姿が目に浮かびました。

それから2013年までIさんからの楽しそうな年賀状が毎年届くようになりました。
ただ、2013年の年賀状には、2週間ほど入院されたというコメントがありました。
その時は、あまり気にも留めませんでしたが、いまになればそれが遠因だったのかもしれません。

結局、2013年の年賀状が、Iさんから届いた最後のものでした。
翌年、Iさんから、親族が亡くなったという喪中はがきが届きました。

そして2014年の11月、Iさんの奥様から、Iさんが69歳で亡くなったという内容の喪中はがきが届いたのでした。

最後に

Iさんが、退職後自由に過ごせたのが4年間弱。

もっと合唱団で歌いたかっただろうな、
もっと短歌を詠みたかっただろうな、
もっとクラシックのコンサートに行きたかっただろうな、
もっと、もっと、もっと。。。

Iさんの穏やかな笑顔と語り口を今でもはっきり蘇ってきます。

どうせいつかあの世に行くのです。
好きなことをやるなら後送りはやめた方がいいです。

今際の際に、短い期間だったけど好きなことが出来たな、と思いたいです。

老後への漠然とした不安をなくしたい

【前回の記事はこちら】
定年後も夢を持ち続けるために

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こめまる

1957年9月、富山県生まれ、'82年早稲田大学を卒業後、都内の企業に入社。
2017年9月、同社を定年退職し、そのまま再雇用制度を利用し、継続勤務中。
現在、横浜市のアパートに妻、娘2名、猫3匹と同居。
定年後も体が続く限り働くことをモットーとし、働くことは、健康を維持し、生きがいを感じ、生活費を得る良い手段と考え、日々フルタイムで働いています。
趣味はクラシック音楽を聴くこと。現在LP、CD合わせて1000枚以上所有。聴かずに死ねるかとマニアックな名盤、珍盤を日々集め、聴きまくっています。

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