お得なつもりが損することもある!?これからの銀行選びのポイントとは?

續恵美子

2019.11.03.(日)

ボーナスの時期が近づいています。ボーナスキャンペーンなどを利用して少しでも金利のいい銀行に預けたい気持ちはありますが、金利だけで銀行を選ぶことがベストだとは決して言えない時代になってきました。上手にお金を増やすためには手数料など、様々なポイントから比較して銀行を選ぶことが大切です。

ボーナス金利はどれぐらいお得?

超低金利の昨今、大手都市銀行の普通預金は金利0.001%、定期預金でも0.01%が相場。100万円を1年間預けたときの預金利息は普通預金で10円、定期預金なら100円です。実際には、付いた利息には20.315%の税金がかかりますから、実際の手取り利息は8割程度。定期預金なら80円足らずというのが実情です。

ボーナスキャンペーンの際の金利は0.2%~0.3%というところが多いようです。たとえば、年金利が0.3%ということは通常の定期預金金利の30倍。100万円預ければ1年後の利息は3,000円、税金を徴収されても約2,400円となります。やっぱり見逃したくはありませんね。

ボーナスキャンペーンで預けるときに気をつけたいことは?

定期預金に預けておけば少しずつでも利息が付いて貯金が増えることも期待できますが、それでもやはり気をつけておきたいこともあることを知っておきましょう。

ボーナス金利のランキング上位にある銀行は、多くの場合がネット銀行や地方銀行のインターネット支店です。地元の人でなくても口座を開設しやすくなっていますから、その銀行の本店、支店所在地など知らなくても口座を開設して、お金を預ける人もいるでしょう。

定期預金に預ける前に、満期後の取り扱いを確認しておきましょう。一般的に定期預金の満期時の取り扱いには「自動継続」と「自動解約」があります。自動契約は元の定期預金と同期間の定期預金として自動継続されますが、自動解約は満期時に定期預金が解約されて同銀行の普通預金口座に入金される仕組みです。また、自動継続の場合でも、銀行によっては元金と利息を合わせて自動継続するものと、換金だけを自動継続して利息は普通預金口座に入金されるものがあります。

ここで気をつけておきたいのが手数料のこと。ひとくちに銀行の手数料といってもさまざまなものがありますが、今多くの銀行で検討されている「口座維持手数料」について知っておきましょう。

数々の銀行が口座維持手数料の導入を検討

大手銀行を中心に口座維持手数料の導入を検討する動きが出ていることが、今年の9月頃から次々報道されるようになりました。これは日銀のマイナス金利政策で銀行の貸出金利はどんどん低下。利ざやで稼ぐことが難しくなり、悪化する銀行の収益を改善しようという検討の模様です。

そもそも銀行は開設されている口座に対してデータ管理をはじめ、その口座を維持するためのさまざまな管理業務をしています。また通帳の印紙税などもあり、1つの預金口座あたりで年間2,000円~3,000円のコストがかかると言われています。

その管理コストという名目で預金者に一部負担してもらうものが「口座維持手数料」であるとされています。

もしも口座維持手数料の導入を実現する銀行があれば、その銀行に口座があるというだけで手数料を取られてしまう可能性があることになるのです。

すでに口座維持手数料を導入している銀行も!

現在のところ口座維持手数料を導入している銀行は、日本ではほとんどありません。しかしながら、すでに口座維持手数料を導入している銀行もあります。かつて日本で営業していた米銀のシティバンク(リテール部門)は口座維持手数料を導入しいました。現在はSMBC信託銀行プレスティアがシティバンクのリテール部門を引き継いでいますが、当時シティバンクが導入していた口座維持手数料をそのまま継続維持しています。

同行の口座維持手数料は月額2,000円(税抜き)を毎月預金者の口座から引き落としする仕組みです。

とはいえ、すべての預金者に口座維持手数料がかかるわけではなく、手数料が引かれないための条件が設定されています。同行の場合、「前月の月間平均総取引残高の外貨部分が20万円相当額」、または「円預金で50万円相当額」以上あること。他にも同行で「ローン商品の取引き」や「外貨積立て」を契約しているなども条件です。これらのいずれにも該当しない場合に口座維持手数料が引かれることになります。

たとえば、普通預金や定期預金など円預金だけの取引で、残高が50万円に満たなければ毎月2,000円+消費税が預金残高から引き落とされていくのです。仮に残高が40万円なら月々2,000円+消費税ずつ残高が減っていくことになります。そのまま残高を増やさなければ15年程度で残高が0円になってしまう計算になります。

これからの銀行選びはどうする?

すでに導入されている銀行を除き、口座維持手数料は複数の銀行が検討をはじめたということですが、今後必ず口座維持手数料がかかるようになるというわけではありません。しかし、なんとなく選んでいると、知らないうちにお金が減っているなんて可能性もなくはありません。

たとえば前述したボーナスキャンペーン金利を享受したのはいいけど、満期になって普通預金に入金されたままにしておくと預金利息もほとんど付かず、気づいたら手数料が引かれてお金が減っていた……ということも可能性としてはあり得ます。

口座維持手数料ではないですが、たとえば未使用の普通預金口座には「未使用口座管理手数料」を徴収する銀行もあります。たとえば、ローソン銀行やりそな銀行では、2年以上、一度も入出金がなく、残高が1万円未満の場合、未使用口座管理手数料がかかります。

口座残高や取引きの状況次第で月々2,000円程度の手数料が引かれてしまうというのなら、やみくもに口座数を増やさない心がけも大切でしょう。また、ATM手数料ほか、さまざまな優遇サービスの内容も口座残高によって差をつけている銀行もあります。

このような状況のなか、メインバンク1本、サブバンク1~2本というように、取引する銀行の数を絞り、お金を集約させるのがおすすめです。そのためには手数料体系をしっかり確認し、その手数料を払うことが金利や利便性といった銀行サービスに相当するかを考えながら銀行を選ぶようにするのがいいでしょう。

低金利で多くの利息が期待できず、お金がなかなか増えないのは致し方ないところがありますが、手数料が引かれて預けたお金が減ってしまうことのないようにしてくださいね。

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續恵美子

ファイナンシャルプランナー(CFP®)
夢や希望を持ちながらも、一歩を踏み出せない――お金の知識を教えることで、そんな女性が一歩踏み出す支援をしたいという想いとともに、ファイナンシャルプランナーとして活動。
プライベートでは南仏移住して10年以上。仕事・家庭・自分の人生を活き活き送る、多くのフランス人女性から学んだことを日々の活動に実践している。

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