【70歳まで稼ぐ力】利用シーン別営業資料の作り方<営業提案力>

海老原 一司

2018.09.23.(日)

シナプス海老原です。

本コラムシリーズでは、「人生100年時代、70歳まで稼ぐ力を身につけよう」をコンセプトに、自分のビジネススキルを棚卸しし、必要なビジネススキルを磨いていきます。

70歳まで働くには、今まで培ったスキルを活かして個人事業主として、コンサルタント・講師などとして、独立を考える人も多いでしょう。そこで重要になるのが営業スキルです。

今回は、営業スキルの中でも、営業提案力、より具体的には営業資料について説明します。

営業提案力には、プレゼンテーション力、プレゼンテーションのための資料を作る能力、クロージング能力など様々なスキルがあります。中でもあまり注目はされていないが、実は重要なポイントに「利用シーン別営業資料の作り方」があります。

「営業資料」と一口にいっても、1枚ものパンフレット、パワーポイント提案書など、複数の資料があります。

あなたは、利用シーンごとに使うべき資料を考えていますか?営業資料といっても、状況により資料の作り方・使い方は変わってくるはずです。適切な営業資料の作り方・使い方について学びましょう。

営業資料の作り方は態度変容モデルで整理

1)態度変容モデルで営業資料の位置づけを考える

態度変容モデル例として、AIDMAモデルで考えてみましょう。
AIDMAとは、
Attention(注意),
Interest(関心),
Desire(欲求),
Memory(記憶),
Action(行動)
の頭文字を取ったものです。
顧客がまた商品を認知しておらず、注意を惹きたいとき(Attention)と、ほしいと思わせるとき(Desire)、購入を促すとき(Action)は、営業プロセスが異なるため、必要な行動も異なります。必然的に、営業資料の作り方・使い方も変わります。

2)AIDMAモデルと営業資料

AIDMA 営業資料の目的・種類・利用シーン
Attention(注意) • 目的:まず、商品・企業を知ってもらう
• 資料例:自社WEBサイト、展示会
• 利用シーン:名前を知ってもらう。または、メールアドレス・名刺などの情報を集める
Interest(関心) • 目的:興味を持ってもらう。訪問機会をもらう
• 資料例:会社パンフレット、商品パンフレット
• 利用シーン:展示会、初対面など、短い時間でポイントだけ説明する。何に興味があるか探る
Desire(欲求) • 目的:このような商品があったらよいなと思ってもらう。もっと検討したいと思わせる
• 資料例:パンフレット、提案書
• 利用シーン:営業初回訪問。商品がどんなものかを理解してもらい、顧客の関心事を知る
Memory(記憶) • 目的:具体的に、「他の商品ではなく、この商品が欲しい」と思ってもらう。商品の特徴や導入メリットを理解してもらう
• 資料例:個別提案書
• 利用シーン:商談化後の訪問。顧客担当者、または関係者に資料をプレゼンし、質疑応答する
Action(行動) • 目的:購買行動を起こさせる。法人顧客なら、担当者が稟議書を通すためのサポートをする。
• 資料例:個別提案書、見積書
• 利用シーン:担当者レベルで導入したいと思ってもらい、顧客社内を購買に向けて動かす

営業資料の作り方 種類別作成ポイント

1)パンフレットの作り方

パンフレットの目的は、「顧客に興味を持ってもらう。商談機会をもらうこと」です。パンフレットは、短時間で自社または自社商品に興味を持ってもらう、印象に残ることが目標です。そのため、簡潔な言葉で、特徴や商品の顧客メリットを示すことが必要です。印象に残るキャッチコピーがあるとよいでしょう。

2)提案書の作り方

提案書の作り方の目標としては、「まずは、わかりやすいこと」が第一です。もちろん、印象に残るメッセージなども重要ですが、まずは相手に理解されなくては、その先はありません。

「わかりやすい提案書の基本はストーリーがわかりやすいこと」です。提案書を一読しただけで、相手の頭にスッと入ってくるストーリーを作りましょう。なお、印象を残すためか、色使いやアニメーション機能などを多用したプレゼンテーションを多く見かけますが、「過度な演出で、逆にわかりにくくなっていないか?」はチェックしましょう。

営業資料の作り方 受注率を高める上級テクニック

1)顧客態度変容モデルのBefore/Afterをイメージ

各営業資料の目的は、態度変容モデルのステップを次の段階に進ませることです。資料提示に当たって「顧客は、事前はどんな状態で、資料をみたあと、どのような状態になってほしいか(Before/After)」をできるだけ具体的にイメージしましょう。

2)個別提案書ではリスクポイントを事前に潰しておく

本質的には、企業の顧客ベネフィットが明確であれば、稟議は通るはずです。しかし、営業最終段階での稟議は、「意思決定関与者の自己保存欲求によるリスク回避志向が高い」ことを理解しておきましょう。

「この提案にストップをかけうるキーマンは誰か?」「その人がリスクと感じるポイントは何か?」を探り、予めリスク・デメリットを潰しておきます。

「人生100年時代、50代からビジネススキルを磨いて70歳まで稼ぐ力を身につけよう」。

そのためには、自分を売り込む力・提案力が必要です。あなたは、わかりにくい営業資料を作っていませんか?その営業資料の使いどころは、利用シーンに合っているでしょうか?

営業資料は、実際の利用シーンおよびその後の行動を具体的に思い浮かべて、そのシチュエーションにあった資料を作成・説明しましょう。

重要なのは、態度変容モデルでお客様の状態を見極めること、予測すること。決して、自分の都合で決めてはいけません。

【海老原 一司の連載:70歳まで稼ぐ力】

営業スキル棚卸し編:
刺さる提案書の書き方<営業提案力>
記憶に残るプレゼン資料のコツ―マジックナンバー7
営業スキル棚卸し-営業ヒアリングシートの作り方2
営業スキル棚卸し-営業ヒアリングシートの作り方1
本音を引き出す営業トークのコツ
営業質問の基本はBANT

ビジネススキル編:
50代からビジネススキルを磨く


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海老原 一司

株式会社シナプス チーフコンサルタント・企業研修講師
1974年生まれ。早稲田大学理工学部修士課程を経て1999年日本テレコム株式会社入社。
その後複数の事業会社にて、新規事業開発プロダクトマネジャーとして10年超の経験。サービスを3年間で売上100倍にした実績を持つ。2014年シナプス入社。BtoBマーケティングスペシャリストとして、大手上場企業中心に法人営業部門、マーケティング部門などを指導。お客様と二人三脚で人材育成プログラムを設計する。
『立教大学経営学部講師』ロジカルシンキング実践講座担当。「立教で一番楽しい授業」と評判。日常で使える、「わかりやすくて、温かい論理思考」の普及を目指す。
『グロービス経営大学院(MBA)』
【シナプス公式サイト】海老原メイン執筆のビジネスナレッジコラム
https://cyber-synapse.com/business-knowledge/

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