不思議なことに離婚は3月が多く11月が少ない

松浦 建二

2018.05.14.(月)

昔に比べて離婚する人が増えたという話を聞きますが、実は景気の低迷に合わせて最近は離婚婚数が減っています。そして離婚件数を月別にみると、不思議なことに毎年同じような傾向があります。誰も離婚をのぞんではいないでしょうが、将来一人で暮らすのか配偶者と暮らすのかでライフプランは大きく変わってきます。厚生労働省の統計から離婚の状況を確認しておきましょう。

離婚件数は2002年をピークに減少している

厚生労働省の人口動態調査で年次別の離婚件数を確認しグラフにしてみました。グラフは1950年から5年毎と2016年を載せてあります。

資料:厚生労働省人口動態調査

離婚件数は1960年頃から増え始め、特に1990年代は急増しました。不動産バブル期の1990年は15.8万件だったのが2000年には26.4万件へ、僅か10年で68%(10.7万件)も増えました。バブルが弾けてお金が無くなり、借金を返済できない経営者が死んで保険金で返済するようなニュースもあった時代です。離婚件数はその後、2002年に29.0万件まで増えましたが、実はその後は一転して減り始め、2016年は21.7万件まで減ってきています。

3月は1年で一番離婚する件数が多い

毎年の離婚件数を月ごとに見てみると、ある特徴に気が付きます。下記に2000年以降で離婚件数の多い月を各年3番目までまとめてみました。パーセント表示は年間の件数に対するその月の割合です。

※離婚の月は、協議離婚については届出月、調停・審判・和解・請求の認諾及び判決離婚については成立または確定の月としています。

離婚する時期は当事者の個人的都合によるところが大きいはずですが、年間で最も離婚件数が多いのはいつも3月となっています。2000年以降の17年間常に一番多く、二番目の月とは2%前後の差があります。3月は年度の終わりの月であり、新しい年度に入る前にスッキリしておきたいのかもしれませんが、年度初めの4月も件数は多く、ほとんどの年で二番目または三番目に入っています。理由は定かではありませが、この時期に離婚の原因が発生するというよりも、何らかの事情で離婚時期を調整している人が一定数いるのではないでしょうか。

1年で一番離婚する件数が少ないのは11月

離婚件数が少ない月も確認しておきましょう。下記は離婚件数の少ない月を各年3番目までまとめたものです。

年間で最も離婚件数が少ない月は6年連続で11月となっています。2000年以降の17年間では11年間で最も少なく、他の年も常に少ない方から三番目までに入っています。11月以外では2・5・8月が若干少ない程度で目立った傾向はありません。

月別の離婚件数では、3月が目立って多い以外は僅差で、4月は比較的多く11月は比較的少ないと言えます。離婚の原因は様々であり、すぐにでも離婚したい人いれば、計画的に離婚を考えている人もいます。それがどのように月別の件数に結びつくかは改めて調べていくことにします。

離婚件数は3月・11月に多く1月・9月は少ない

離婚件数を調べたついでに婚姻件数も調べてみました。下記は過去10年間の婚姻件数が多い月と少ない月を並べたものです。離婚件数と同様に一定の傾向が見られました。

婚姻件数の多い月は3月と11月で、過去10年間をみても常に同じ傾向にあります。他の月では7月や10月が比較的多く、June bride(ジューンブライド)の6月は特に多くはありません。3月は新年度を迎えて転勤等で離れ離れになる前に結婚する人が多いのかもしれません。婚姻件数が少ない月も1月と9月で、8月を含めた3か月で表のほとんどが埋まってしまいます。1月は寒すぎて、8月は暑すぎて避けるのでしょう。

調べた統計からは、離婚も婚姻も多少は何らかの季節要因があると考えられます。離婚については春が比較的多いので、離婚の危機に瀕している人は春が一つのヤマと言えそうです。

生き方が多様化した現代では、離婚に対する考え方も多様化しています。外野があまり首を突っ込むことではないですが、人生の大きな分岐点であることには変わりありません。その後のライフプランも思い描いたうえで、悔いのない最適な選択ができることを願っております。

使用統計:厚生労働省人口動態調査
婚姻2016年度
離婚2016年度

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松浦 建二

CFP®認定者・1級ファイナンシャル・プランニング技能士。青山学院大学卒、大手住宅メーカーで戸建てやアパートの営業を経験後、外資系生命保険会社へ転職し生命保険と投資信託の営業を経験。2002年からファイナンシャルプランナーとして主に個人のライフプラン、生命保険設計、住宅購入総合サポート等の相談業務を行っている他、FPに関する執筆や講演も多数おこなっている。青山学院大学非常勤講師。http://www.ifp.cc/

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