経験から考える、親の介護について

島津 信枝

2018.05.09.(水)

“幸せ”自作人こと島津信枝です。

ご家庭によって状況が様々と思いますので一般論では語れない分野とは思いますが、今日は、親の介護についてお話しをさせていただきます。

父が亡くなった後、実母を引き取って最後の7年間を同居いたしました。もともと母は身体が弱く病院通いをしていましたので、その付き添いや手術の立ち会いなど私も母の通院や入院には慣れていました。

母は植物にたとえると、「水をあげないと枯れてしまう、か細い花」のようでしたが、気持ちの明るい可愛いらしい老人で、体調の良い時は画塾に通うなど絵を描くことを楽しみにしていました。それでも歳を取るに従って母も気が弱くなり、やはり頼りは子供ということで、兄弟姉妹の中でも気の合う娘の私との同居を希望したのだと思います。

介護の経験から思う「介護離職」のこと

先日参加したファイナンシャルアカデミーの講座の中でも、介護に触れる授業がありました。先生のお話では介護離職は出来るだけ避けた方が良いとのことでした。私も母の介護の経験から先生のご意見に同感です。

親を思う気持ちと一見矛盾しているように思われるかも知れませんが、自分のキャリアも大切にしないと優しい介護は出来ないと思います。

出来る範囲内での介護

私の場合は、公的なヘルパー制度を使ってヘルパーさんに週2回母の部屋の掃除と洗濯をしていただき大変助かりました。私はそれ以外の通院の付き添いや、食事の用意、母が元気な時は画塾の送り迎えなど出来る範囲内で介護をしました。

この「出来る範囲内で」というのが重要なキーワードだと思います。無理をするとストレスが溜まるだけでなく下手をすると介護者が倒れる危険がありますし、一方で手を抜いた介護では後で「もっとしてあげれば良かった」と後悔して苦しむからです。

最後の7ヶ月は片道1時間半かかる大学病院に入院しましたが、時間を調整してほとんど毎日通いました。今思うと通える状態であっとことに感謝しています。夫や家族の協力もありましたが、私の英語の仕事が時間的に融通が利いたことが幸いでした。

人形劇の仕事は休みにしました。プライベートのおつきあいなどは最小限に控えました。

完全看護が売りものの大学病院に何も毎日行かなくてもという考えがあるかもしれませんが、何度も入院をしている母を見ているとそれまでにも「昨日はあんなに元気だったのに、急にこんなに病状が悪化して」ということが何度もあったためです。

一にも二にも優しく接する

私の介護の姿勢としては、母に対して一にも二にも優しく接するように心がけました。

具体的には

・母の言っていることは、「うん、うん」と、先ずは何でも聞いてあげる。

・母が失敗したり少々変なことを言っても怒ったり強い口調にならない。「大丈夫よ。でもこうしたらもっと良いかも」と勇気づける。→子供に対しては、時には叱ってものごとを教える必要もありますが、年老いた親に対しては、賞める方が良いようです。ましてや、叱って自信を失わせることは御法度です。

・母が亡くなってしまった時、自分が後悔しないように可能な範囲で最善を尽くすように努力する。→できる事をしなかったという後悔は、とてもつらいものと思われます。

愛のシャワー戦法で、母が元気に

実例をお話しします。

母が肺炎で近くの病院に10日ほど入院した際に、”おむつ”を着けられて帰ってきた時のことです。

本人は初めてのことでさぞかし自信をなくしていたと思います。母は入院で筋力が衰えてしまっておむつが必要になってしまっていました。でも私は、それは再び体力をとり戻すまでの一時的なものだと思いましたので、当時同居していた長女(母のお気に入りの孫娘)と協力してなるべく母を一人にしないようにし、母が気力を取り戻すよう、楽しい話題で話しかけようと作戦を練りました。

その結果、一週間も経たないないうちにおむつがとれて元の元気な母に戻りました。

このことから、老人の介護には心のケアが最も大切だと実感しました。“愛のシャワー戦法”が良かったのだと思っています。

年老いた親の介護は本当に大変です。私の介護は楽な方だったと思われますので、あまり偉そうなことは言えませんが、一つでもよいから自分にとって大事なもの(人によって様々ですが、仕事または趣味など)を握りしめながら立ち向かえば、介護者にとっても充実した日々を送ることができるのではないでしょうか。

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島津 信枝

ファイナンシャルアカデミー「定年後設計スクール」修了
人形劇団くまさん 代表
日本ウニマ(国際人形連盟日本センター)会員
横浜市を中心に、人形劇フェスティバルや幼稚園や保育園等で公演活動を行う。
スウェーデン・マリオネット劇場付属学校に短期留学し、英国の代表的人形劇パンチ・アンド・ジュディの第一人者であった故パーシーフェイスJrと交流。人形劇団を主宰する傍ら、英語教室「くまさん英語教室」を運営し、英語教育の普及もライフワークとする。
人形劇団くまさん https://kumasan.yokohama/

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