サラリーマンが副業で不動産投資を成功させた方法

マネラボ編集部

2016.08.19.(金)

(半導体メーカー勤務Sさんの場合)

半導体メーカー25年勤務・Sさん (45)は3人のお子さんをお持ちのサラリーマンです。

不動産投資を知ったきっかけは、転勤族の兄の存在。

——サラリーマンをやりながら不動産投資をしているSさんですが、もともと不動産投資に興味を持たれたきっかけは何だったのですか?

S氏  実は、私の兄が転勤族で、転勤するたびに赴任地でマンションを購入していたんです。普通、転勤先の住まいは会社が用意する賃貸物件が多いと思いますが、兄は家賃補助だけもらって、自分で中古のマンション物件を探して住んでいたんです。そして、次の赴任地に移動するときに、その物件を売らずに誰かに貸していたんですね。

——ということは、いろいろな地方都市にオーナー物件があるのですか?

S氏  はい。名古屋や札幌に持っていましたね。物件を安く買って、自分が住まなくなったら誰かに貸すって、無駄がなくて理想的ですよね。私もそんな兄の姿を見て、不動産投資に興味を持ったのがきっかけです。

リストラの恐怖から始めた副業

S氏  もともと私のいる半導体業界というのは、景気の波の影響が大きいんですね。私が入社したのは20歳の頃でしたが、入社して4〜5年たった頃に大規模なリストラがあったんです。いま考えると需要の波が一段落しただけでの構造的な不況ではなかったのですが、私以外の社員が次々とクビ切りにあってしまったんです。私はたまたま年齢が若く給料も高くなかったので、幸いリストラには遭いませんでしたが、サラリーマンを続けるのは厳しいと実感したのも事実です。

———サラリーマンといってもSさんにとっては気楽な稼業ではなかったのですね。

S氏  まったくその通りです。不動産投資に巡り会うまでは、いろんな副業にチャレンジしましたよ。中でもヤフオクでの副業が一番儲かりました。

———ちなみに、それはどんな副業だったのですか?

S氏  私はゴルフが趣味だったので、ゴルフクラブの転売ですね。ゴルフの中古ショップを巡って、クラブの値打ち品を探して来て、それをヤフオクで転売するんです。趣味と実益を兼ねた副業でしたが、月に平均収入10万円くらい稼げてホクホクでした。

———サラリーマンを続けながら、副収入10万円はすごいですね。

S氏  でも、副収入10万円では、サラリーマンを引退も出来ませんし、お小遣い稼ぎくらいにしかならないですよね。私は、やっぱりサラリーマン以外で収入の軸を作りたかったんですね。リストラは怖いですから。

運命的な不動産投資の教科書との出会い

———そこで、(話しを戻して)不動産投資だったわけですね。

S氏  はい。兄がきっかけで、不動産投資について勉強しようと思って、本屋にいったんです。今でも忘れないですが、「家賃収入が月収を超える!」(著者は束田光陽ほか2人 現在は絶版)という書籍を購入したんです。

———著者がファイナンシャルアカデミーの講師の束田さんですか?

S氏  そうなんです。その後、束田さんの話が聞けるのでファイナンシャルアカデミーにも通いました。不動産って経験・情報・知識が命なので、直接、不動産投資の大先輩で経験者の束田さんの話を聞けるというのは、とてもプラスになりましたよ。

———勉強されたあとは、さっそく実践にうつったのですか?

S氏  いや、それが不動産ってやっぱり大きい買い物なので、しばらくは買えなかったですね。不動産って、初期の投資額が大きいので、おいそれとは手が出ませんでした。

———お気持ちはわかります。

初めての物件購入は、車ぐらいの値段の物件

S氏  ゴルフクラブの転売なら失敗しても数万円の損ですけど、不動産は、そうはいきませんからね。とはいえ、ヤフオクの副業で貯まった貯金もあって、安い中古の分譲マンションならなんとかなる、と踏ん切って購入したのが36歳の時です。

———初めての物件購入ですね。場所はどちらの物件ですか?

S氏  神奈川県Y市の物件です。74平方m、3LDKで購入価格500万円ほどの分譲マンションでした。駅からも徒歩圏内ですし、割安と思って購入しました。

———3LDK で500万円って、すごく安いですね。

S氏  やっぱり慎重に探しましたよ。束田さんからも、最初は車1台程度の値段の安い分譲マンションから始めなさいというアドバイスもあったので、それを中心に探しました。たしか、最初に見つけたのはYahoo!不動産だったと思います。

———購入資金はどう調達しましたか?

S氏  ヤフオク貯金から自己資金300万円と、りそな銀行の投資ローンで300万円借りて計600万円用意しました。銀行の審査は思いのほかすんなり通りました。自己資金で300万円用意しているのも大きかったのかもしれません。

———そこから、収益が上がるまではどれくらいかかりましたか?

S氏  購入してからだと半年くらいですかね。最初の物件だったので、リフォームや客付けなども全部自分たちでやりたかったんです。それで時間もかかったかもしれませんが、後から考えれば良い経験になりました。奥さんと一緒に物件に通って壁紙の張り替えなどもしたんですよ。

妻の投資への理解がサポートに

———全部自分たちでやったんですか? サラリーマンをやりながら不動産の修繕や管理をするのは大変そうなイメージがあります。

S氏  はい。サラリーマンをやりながらだと確かに大変でした。なので、その後の物件は管理会社に任せています。このY市の物件は、特に最初だったので、自分たちでやりたかったというのがありましたね。ちょうど結婚した時期だったので、夫婦初めての共同作業という雰囲気もありました(笑)。

———奥さんは不動産投資に反対しなかったんですか?

S氏  妻の両親がアパート経営のようなことをやっていたのもあって、理解してくれるのは早かったです。やっぱり不動産投資には数百万円単位の借金や出費があるので、奥さんの理解があったのはありがたかったですね。

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■S氏が初めて購入した神奈川県Y市の物件。夢はこの物件から始まりました。

家賃の値段設定は不動産投資の肝

——−管理会社に頼まないということは、入居者はどうやって募集したんですか?

S氏  自分たちでマイソクを作って、地域の不動産屋さんを菓子折り持って廻りましたね。名刺と図面を置いていけば、あとで不動産屋さんも物件を見に行ってくれますから。Y市の不動産屋だけだと心細かったので、近隣のターミナル駅や急行停車駅の不動産屋までまわりました。

———家賃はいくらで設定したんですか?

S氏  8万4千円です。近隣の不動産屋さん全員から「高い」と言われましたね。ただ、築古でしたが74平方m、3LDKのファミリー物件で、リフォームもしっかりやりましたから、この家賃でいけると思って押し通しました。

———なかなか強気でいったんですね。

S氏  あんまり家賃を安くしすぎても、何のために不動産投資を始めたのか、わからなくなりますからね。でも入居者が決まるまでの3ヵ月間は、ハラハラ落ち着かなかったです。入居者が決まった時は、本当に嬉しかったですね。

手持ちの不動産物件を増やしていく楽しみ

———その後、不動産経営はいかがですか?

S氏  その後は一軒目で身につけたノウハウを活かして、2010年以降、ポンポンと物件を増やしました。やっぱり一軒目で度胸がついたのは大きいですね。

———どんな物件を購入したのか教えてください。

S氏  2軒目からは、すべて1棟モノです。購入額もどんと増えて3400万円。静岡銀行の投資ローンを利用したんですが、まだ一軒しか物件を持っていなかったので、なかなか審査が降りずに苦労しました。提出書類もふだんのお金の使い道まで報告してやっと審査が下りました。24年ローンなので、月々の支払いは14万ちょっとですかね。6世帯入っているマンションの一棟なので、支払いは今のところ問題はないです。
3軒目は、同じように6世帯入っているアパートです。2軒目の翌年に購入しました。
4軒目は、9世帯が入っているマンションですね。神奈川県のH市で購入しました。

———トントン拍子で増やしていったんですね。

最大のトラブルは、持ち物件の火災!

S氏  サラリーマンをやりながら、1年に1棟のペースで増やしていったので、なかなか大変でしたね。やっぱり家族の協力は不可欠でした。いまは、サラリーマンとしての軸と不動産オーナーとしての軸が同じくらいになってきました。

———それは素晴らしいですね。もう、いつリストラされても大丈夫ですか?

S氏  あはは。今すぐされたら困りますよ。こないだ3人目の子どもができたばかりですから。でも、私は不動産投資の金額的な目標をキャッシュフロー100万円〜150万円としています。毎月の家賃収入からローン返済やもろもろ雑費を引いて、残る金額が100万円〜150万円は、不動産専業オーナーとして独立できる目安の金額と考えているからです。

———目標があるのは素敵ですね。

S氏  目標を達成するためには、時間の管理がとても大切です。日々の時間を無駄に過ごさないように気をつけています。新しい物件を探したり、買い付けするにしても時間は限られていますからね。

———サラリーマンが不動産投資をするうえで、大切なのはなんだと思いますか?

S氏  実は、不動産経営をしていて最大のトラブルが火災でした。私の物件の隣から出火して、物件は半焼。入居者の半分が出ていってしまうということがありました。

———火事は大変ですね!

S氏  そうです。そんなトラブルでもなんとか対応できて、不動産経営を続けられたのは保険があったからです。大家をリスクから守る保険は様々な種類がありますが、毎月の支払いと損害額を天秤にかけると、保険に入らない選択肢はありません。また管理についても、サラリーマンをやりながら不動産経営をするなら10世帯分くらいまでならなんとかなるでしょうが、それを超えると管理の手間やトラブルに個人で対応するのは難しくなります。業者などとうまく付き合いつつ、保険でリスク管理をすることは絶対に必要です。

———Sさん、貴重なお話をどうもありがとうございました!

後日、Sさんと同じく、サラリーマンをしながら不動産投資で成功をおさめたMさんにも取材を行いました。『サラリーマン大家が3年間の不動産投資で「金持ち父さん」になる方法を教えます。』をご覧ください。

<まとめ>
不動産投資が性に合っていたというSさん。サラリーマンをやりながらする不動産投資はリスク管理と業者との付き合いが大事だといいます。Sさんが勉強した「不動産投資スクール」はファイナンシャルアカデミーが主催している投資スクールです。

マネラボ編集部

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