知っておきたい「私道」との付き合い方

マネラボ編集部

2015.08.21.(金)

多くの物件情報を集めていると、「接道は私道」「私道持ち分あり」と記載された物件に出会うことがある。
こうした情報を見て「これは果たしてプラスの要素なのだろうか、それともマイナスの要素なのだろうか」と判断に悩む人は少なくないようだ。 そもそも「私道」とは、私たち個人投資家や地主のような民間人、または企業などが所有している道路のことを指す。対義語がいわゆる「公道」ということになる。

建築基準法では、土地が「道路」に接していない場合、原則として建物を建ててはならないということが定められている。
この場合の「道路」とは、建築基準法第42条に規定されているもので、特に公道に限定されているわけではない。私道であっても要件を満たしていれば問題なく建物を建てることが可能だ。

ただし、一般的には、場所や面積、形などの要素がすべて同じ土地があったとすれば、公道に接道している土地よりも、私道に接道している土地のほうが売買価格や評価額は低くなる傾向にある。
なぜなら、私道の場合には所有者の意思が影響しやすいためだ。 もしもその物件を購入しても、接道している私道の所有者が別の人であれば、将来的に通行できなくなるといった事態にならないとも限らない。また、通行が可能であったとしても、所有者に通行料や承諾料を支払わなければならなくなる可能性もある。

自らが物件購入と同時に私道の所有者になった場合にはどうだろうか。
基本的に、私道を管理するための費用は所有者が負担しなければならない。 また実際には、その道路に接道している複数の人が共同で私道を所有しているケースが多く、こうした場合には、何を取り決めるにも所有者全員の合意が必要になるといった煩わしさもある。細かい話を言えば、物件そのものの登記とは別に私道部分の登記も行わなければならないので、その部分の登記費用が上乗せで必要になる。

ただし、僅かながら私道にもメリットはある。
例えば、電柱・支柱に関する土地使用料だ。私道部分に電柱や支柱が設置されていた場合、電力会社などから継続的に年間数千円程度の使用料が支払われる。 なお、先ほども触れたように、私道についても、物件そのものの登記簿謄本とは独立して謄本が作られ、登記されている。したがって、登記簿謄本を取り寄せればその私道部分に関する権利関係が明らかになる。

「接道は私道」とあれば、何人の人がどういった形で所有しているのかを確認しておくことが重要だし、
「私道持ち分あり」とあれば、それがどのぐらいの持ち分なのか、そこにどんな制約や収入、費用負担があるのかを知っておきたいところだ。

物件の選択の幅を広げるためにも、私道についての理解を深めておきたい。

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