「住んでよし」「貸してよし」を実現するには?

マネラボ編集部

2015.08.21.(金)

マイホームを買ったほうが得なのか、ずっと賃貸に住むほうが得なのかは、「どれだけ長生きするか」に拠るところが大きい。したがって、いくら議論をしたところで究極的には堂々めぐりになるのだが、そんな中でもマイホーム派が強く主張するのが「マイホームはいざとなったら貸せばよい」という点だ。

マイホームを買うデメリットを解消するためには

確かに、売却するにも流動性が低く、一度購入してしまったら賃貸のように身軽に転居できないのがマイホームのデメリットだが、賃貸に出すことができればそうしたデメリットが解消できる。

とはいえ、これを実現するには、2つの側面による条件を満たさなければならない。ひとつは「借り手がつく物件である」ということ、そしてもうひとつは、「キャッシュフローがまわる物件である」ということだ。

 

「暮らす」ということに対する価値観は人それぞれ、千差万別だ。特にマイホームを購入するとなると「都心から少々遠くてものんびりした環境のところに住みたい」「コンクリートの打ちっぱなしの内装にリノベーションしておしゃれに暮らしたい」などと個々の思い入れが強く出るものだが、いざ他人に貸すとなると、こうしたことがプラスに働くとは限らない。
賃貸に出すことを意識するのであれば、とにかく交通の便がよく、駅近で、クセの少ない間取りや内装であることが重要になってくる。最寄り駅の乗降客数、実際の成約事例での間取りや家賃相場を一度数字としてチェックしてみることが必須だ。

 

一方、キャッシュフローがまわる、ということは「家賃収入が、ローン返済額と管理費・修繕積立金・固定資産税などのランニングコストを上回る」ということを意味する。
たとえば、4,000万円のマンションを購入し、金利2%、35年の元利均等返済で3,500万円の住宅ローンを組んだとすると、毎月の返済額は約11万6,000円。これに管理費や修繕積立金が毎月2万円、さらに固定資産税がかかってくるとなると、少なくとも毎月14〜15万円の家賃がとれないとキャッシュフローがマイナスになってしまう。それでもこの先ずっと貸し続けるならまだよいが、地方勤務の数年間だけ貸したいといった期限付きの賃貸契約となると、家賃相場はさらに下がる。

マイホーム購入時には、出口戦略に思いを馳せよ

ゆえに、「住んでよし」「貸してよし」を本気で実現したいのであれば、物件はよほど慎重に見極める必要がある。「暮らしたいエリア」「暮らしたい間取り」と「賃貸需要の大きいエリア」「賃貸需要の多い間取り」の整合性をとることも必要だし、賃貸に出している間、家計にマイナスのインパクトを与えないように、割安な物件を、頭金をしっかり入れたうえで購入することも必要だ。

 

「住んでよし」「貸してよし」は、思うほどたやすくない、というのが現実だ。マイホームを購入する際には、ライフプランに変化があった場合の出口戦略についても思いを馳せ、具体的な数字でシミュレーションしておきたい。

 

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