繰り上げ返済のベストバランスを考える

マネラボ編集部

2015.08.17.(月)

マイホームは多くの人にとって“人生最大の買い物”だ。そして、それに付随する住宅ローンも“人生最大の借金”となる。貯蓄をはるかに超える住宅ローンを抱えることの精神的な負担は決して小さくない。「早く完済して住宅ローンから解放されたい」と考えるのは当然ともいえる。

繰り上げ返済のために節約に励んでいませんか?

そこでマイホームの購入と同時に意識を始めるのが「繰り上げ返済」だ。「少しでも返済スピードを早めることで総返済額を減らしたい」「できれば定年後に住宅ローンを残さないようにしたい」と、繰り上げ返済のために節約に励む家計は少なくない。

 

しかし、人生には予定外の出費がつきものだ。ライフステージによっては、予想外に教育費が膨らんで家計を圧迫したり、親の介護費用を負担しなければならなくなったりということもある。無理をして繰り上げ返済をすることで一時的に貯蓄が減り、こうした費用が工面できずにローンを組んでいる家計も時折目にする。教育ローンについて言えば、日本政策金融公庫の「国の教育ローン」であっても金利は2.35%だ(一般の家庭の場合。2013年11月現在)。奨学金という選択肢もあるが、これから社会に出る子どもにはじめから「借金」を負わせるのは、子どものマネープランにとっては大きなハンデになる。

意外と多い非効率なローン返済のケース

意外と多いのが、住宅ローンの繰り上げ返済を行いながらも、自動車ローンを組んでいるケースだ。住宅ローンは一般に馴染みのあるローンの中ではもっとも金利水準が低い。かつ、他のローンにはない、団体信用生命保険もついている。ローン残高に応じて住宅ローン控除を受けることもできる。住宅ローン金利が1%前後で、残高の1%の住宅ローン控除を受ければ実質の金利負担はほぼゼロに等しい。かたや自動車ローンは、借入先にもよるが、2%後半~5%というのが一般的だ。住宅ローンを繰り上げ返済する傍らで他のローンを組むことは非常に非効率といえる。

教育費や車の購入以外にも、「老親が要介護になり実家をリフォームしなければならなくなったから兄弟で200万円ずつ出し合うことになった」「地震で自宅にヒビが入り修理をしなければならなくなった」「病気で長期入院してまとまった医療費がかかった」など、いつ、まとまった出費が必要になるかは神のみぞ知る、だ。繰り上げ返済をするなら、こういった「想定外」の出費に耐えるために、少なくとも毎月の生活費の6ヵ月分、できれば1年分の貯蓄を残し、他のローンを優先的に返済または借りずにすむ目処を立ててから取り組もう。

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