「つなぎ融資」の仕組みと活用法

マネラボ編集部

2015.08.13.(木)

「せっかくマイホームを買うなら一戸建ての注文住宅が欲しい」。一度はそんなふうに夢見たことがある人は少なくないのではないだろうか。

 マンションや建売住宅の購入と、注文住宅の購入の違い

マンションや建売住宅を購入する場合と、注文住宅を購入する場合の違いは、目の前にすでに建物があるのか、自分で間取りや内装に関与できるかといったことだけではない。資金計画の上でも決定的な違いがある。それが、「つなぎ融資」が必要か否かという違いだ。

マンションや建売住宅の場合には実際に建物があるので、それを担保に融資の確約を取り付け、引き渡しと同じタイミングで融資を実行してもらい、そのお金でまとめて代金を支払うことができる。しかし注文住宅の場合は一筋縄ではいかない。通常、建築住宅を建てる場合には、建築請負契約が成立した時点で「手付金」もしくは「着工金」、棟上げが終わった頃に「中間金」といった具合に、引き渡しの前に何回かに分けて建築代金の一部を前払いする必要がある。しかし、金融機関側からしてみれば、担保となる建物が影も形もないのに融資を実行するわけにはいかない。ゆえに、手元に「手付金」や「中間金」を支払えるだけの自己資金がない場合には、住宅ローンとは別に「つなぎ融資」を受ける必要性が出てくるというわけだ。

 「つなぎ融資」とは?

「つなぎ融資」を受けた場合には、住宅ローンが実行になるまでの間、利息のみを支払う。そして、引き渡しのタイミングで住宅ローンを使って精算をするというのが一般的な仕組みだ。金利は住宅ローンに比べて高めに設定されている場合が多く、ローンの事務手数料なども別途必要になる。

最大のネックは、「つなぎ融資」と住宅ローンは同じ金融機関で利用しなければならないということだ。「つなぎ融資」を商品ラインナップに揃えている金融機関はそれほど多くない。したがって、「つなぎ融資」が必要なばかりに、金利の安い住宅ローンが選べないというようなことも起こり得る。

 

言うまでもなく、住宅ローンにおけるわずかな金利の差が総返済額に与えるインパクトは大きい。それだけに、注文住宅を建てる場合には、「つなぎ融資」を利用せずに「手付金」や「中間金」を準備できるかどうかが後々のマネープランにも影響を与える。手元の資金を土地代に充ててしまわずに「手付金」や「中間金」の分を残しておく、不動産業者と交渉して「手付金」や「中間金」を自己資金の範囲内にディスカウントしてもらうなど、「つなぎ融資」を利用せずに済ませる方法がないか模索してみよう。最近では、住宅ローンが実行になる際に、金融機関から不動産業者に直接受け取れるように手続きをすることで「つなぎ融資」を不要にできる「代理受領」というシステムも登場している。

 

「つなぎ融資」による制限から解放されることで、住宅ローン選びの選択肢は格段に広がる。それだけに、注文住宅を建てる際には、土地代も含めた事前の資金の割り振りが重要になってくる。引き渡しまでの資金繰りを綿密に練ったうえで購入に踏み切ろう。

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