知っておきたい、マイホームを賃貸に出すときのポイント

マネラボ編集部

2015.08.06.(木)

ひと昔前まで、マイホームといえば「一生に一度の高い買い物」というのが常識だった。しかし近年、その事情が変わりつつある。なぜならば、平均寿命の延びに伴い、20年、30年と「老後」が長くなっているからだ。そのため、「二度目の高い買い物」として老後用のマイホームを購入する人、介護が必要になったときに備えて老人ホームに移り住む人、孫の世話を手伝うために老後になって子どもと再同居をする人など、最初のマイホームから移り住むという選択肢がめずらしくなくなっている。

 

そんな場合に気がかりなのが、マイホームの処遇だ。方法は大きく2つ、「売る」か「貸す」かということになるが、これからのインフレを見込むのであれば、「しばらくは売らずに賃貸に出しながら様子を見たい」と考える人は少なくないだろう。ローンが完済しているのであれば金利上昇のリスクもないのでなおさらだ。

マイホームを賃貸に出す時の手続き

では実際のところ、マイホームを賃貸に出すにはどのような手続きを踏めばよいのだろうか。最初の一歩は、賃貸管理会社に賃料を査定してもらうことだ。家賃の相場は、同じエリアであっても駅からの距離や築年数、設備、間取りなどによって開きがある。特に、まだ住宅ローンが残っている場合には、賃料如何では毎月赤字になってしまって成り立たないという場合もあるだろう。「賃貸に出す」というプランに本当に実効性があるのかどうかを判断するためにも、まずは賃貸管理会社にコンタクトをとってみよう。できることなら、複数社に査定してもらうのがおススメだ。

 

賃料の査定をしてもらったら、さらに具体的なシミュレーションをしてみよう。自分は住んでいなくても、固定資産税や管理費、修繕積立金、火災保険の保険料などは「持ち家」である限り支払い続けなければならない。さらには、賃貸管理会社に支払う管理委託料も賃料の3~5%程度必要になってくる。現時点でまだ自分が住んでいるという場合には、引っ越し先も真剣に探す必要が出てくるだろう。賃貸契約書の内容確認や管理組合への届出など細かい事務作業も増えてくる。

見落としがちな「税金」の変化

意外と見落としがちなのが「税金」に関する変化だ。例えば住宅ローン控除。これが適用されるには「自ら居住している」ことが条件になる。賃貸に出すことによってこれまで受けていた所得税の税額控除が受けられなくなることも加味しておかなければならない。さらには賃貸収入を得ると「不動産所得」として確定申告が必要になるということも覚えておこう。必要経費がそれほどかからなければ、不動産所得がプラスになり、所得税が上乗せになる。ここでもキャッシュアウトを見込んでおく必要があるということになる。

 

こうして見ると、「ご近所のあの物件では賃料が○○円とれているらしい」という断片的な情報だけで皮算用をしても、実際の収支とは大きく乖離してしまう可能性が大きいということが分かるだろう。マイホームを賃貸に出すという選択肢を考えているのであれば、まずはリアリティのあるシミュレーションでその選択肢の実効性を探ってみることが重要だ。

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