60歳 なりたかった大人になれなかったが

こめまる

2019.10.28.(月)

こんにちは。
こめまるです。

是枝裕和監督の映画『海よりもまだ深く』を観ました。
2016年の映画で、亡くなった樹木希林さんも大切な役回りで出演しています。

「なりたかった大人になれなかった大人」がテーマです。
あっ、俺のことだ、私のことだ、と思う人も多いのではと思います。

僕はまさに自分のことだと思いました。

二枚目俳優の阿部寛が、ダメ中年を見事に演じています。

阿部寛演じる良太は、15年前に獲った唯一の文学賞を糧に小説家を目指しています。しかし、なかなか芽が出ず、小説のネタ探しのためと称して、興信所勤めをして浮気調査をする毎日。

妻(真木よう子)はそんな良太に愛想をつかし、小学生の息子を連れて家を出て行ってしまいました。
そんな良太の唯一の励みは、月一回、養育費を渡すという口実で一人息子に会えること。

しかし、養育費のためと称し、給料を競輪などのギャンブルにつぎ込んではスッてしまい、後輩に1万円、いや5千円でもいいと、借りる情けなさ。結局月5万円の養育費も払えず、繰越を続ける。元妻には来月10万円払うからと平謝り。

また浮気調査の証拠写真を当事者の高校生に買い取らせ、
「あんたみたいな大人には絶対になりたくない。」
とさげすまされ、
「なりたい大人に簡単になれると思ったら大間違いだぞ」とキレたりする始末。

そんなダメ中年、良太が台風の夜に偶然、母親(樹木希林)が住む団地に分かれた妻子と一緒に一晩過ごすことになる。

この映画には、こうしたらいい、ああしたらいいという結論はありません。
でもこの映画を観てから、いままで生きてきた60年とこれからの生き方を考える日々が続いています。

なりたかった大人になれるかもしれない

幼少の頃には誰でも将来に対して夢を持ちます。
僕もそうでした。小学生の頃は、冒険小説が好きで読み漁っていました。

また生き物が好きで、昆虫博士なるんだ、恐竜の発掘をするんだ、と夢を膨らませていたことも思い出します。
中学生になったら、クラシック音楽が好きになり、世界中のオーケストラを聴いて回りたいと夢見たこともありました。

しかし、高校生、大学生となり、いつしか夢のことは忘れ、生活して行くために就職して結婚して、家族を養うため会社勤めをする毎日を送るようになりました。

会社勤めでは、辛さ、苦しさ8割、楽しさ2割という感じで、自分を殺して働く生活を続けていると、ふと「俺は、こんなことをやるために東京に来たのではない」と心の中で叫ぶこともありました。

こんなはずじゃなかったのにと思いながら、一方では、結婚出来てしかも三人の子供に恵まれ、全員無事に成人して、何が不満なのだ、という心の呟きもあります。

そして迎えた定年。
僕の勤めていた会社は、60歳の誕生月の月末が定年でした。

定年退職の時は、飛び出すチャンスと考えていました。
でもここでも思い切れず、ようやく2年経って長年勤めた会社を退職し、アルバイト生活に。

元同僚は、何もわざわざ辞めなくても良かったのにと言います。
そうかもしれません。でもなりたい自分になるには、これまでの籠から飛び出さないとダメだと思いました。

そう定年こそ、なりたかった大人になれるかもしれない最後のチャンスだと思うのです。

自分で働き方、生き方を考える時代

2013年より高年齢者雇用安定法の改正により、企業は希望する従業員を65歳まで雇用する義務を負うことになりました。

しかし、現状は、労働条件などは企業主導で、うまく利用されるのは雇われる側です。
従業員側の希望は、通らないと思った方がいいでしょう。
中には裁判を起こした従業員もいるくらいです。

一方、政府は副業や兼業のすすめを打ち出しています。企業側の対応が追い付いていない感じですが、トヨタでは、社長自ら終身雇用の継続は無理と発表する時代になりました。

つまり雇われる側は、自分で自分の生き方、働き方を考えて行かないといけない時代にもうなっています。

この変化が、非常に急激に来ていると感じています。そう感じるのは僕がたまたま定年をこの時期に向かえたからかもしれません。
しかし現役でバリバリ働く企業勤めの人たちは、この変化をどう実感をしているのでしょうか?聴いてみたいと思います。

最後に

先日日本を襲った台風19号は各地に大きな被害をもたらしました。

そして実際に被害に遭われた方々の口から、人生で初めて経験したことだという言葉が多く報じられていました。

一人の人間の経験からは計り知れない災害がやって来たのです。
しかも忘れてはならないのは、先人たちは、例えば多摩川なら過去の水害を忘れないために記念碑まで残しています。つまり防災は、100年単位の歴史から学ぶべきものだと思います。

ところが高齢社会の日本には、自分の経験では測れないどころかこれほどの高齢社会の歴史がありません。
歴史から学ぶどころか歴史を作っていかなければならなくなりました。

作家の五木寛之氏は、新書『白秋期』の中で、50歳から75歳を白秋期と称し、「地図のない明日への旅立ち」の季節と考える、と書かれています。そして白秋期は自分本位で生きるときとも書かれています。

家族や社会にある程度貢献して迎えた白秋期という時期は、なれなかった大人になれるかもしれない最後のチャンスだと思います。

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【前回の記事はこちら】
60才 アルバイト生活の行く末

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こめまる

1957年9月、富山県生まれ、'82年早稲田大学を卒業後、都内の企業に入社。
2017年9月、同社を定年退職し、そのまま再雇用制度を利用し、継続勤務中。
現在、横浜市のアパートに妻、娘2名、猫3匹と同居。
定年後も体が続く限り働くことをモットーとし、働くことは、健康を維持し、生きがいを感じ、生活費を得る良い手段と考え、日々フルタイムで働いています。
趣味はクラシック音楽を聴くこと。現在LP、CD合わせて1000枚以上所有。聴かずに死ねるかとマニアックな名盤、珍盤を日々集め、聴きまくっています。

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