勧められても決して買ってはいけない投資信託3選

本城司

2019.09.27.(金)

世の中の投資信託の中には、「売り手である金融機関側は積極的に販売する一方、ユーザー側としては決して得とは言えない。だから買ってはいけない」商品がたくさんあります。今回はそんな投資信託の3つのカテゴリーについて解説していきます。

元本が目減りしてしまう“毎月分配型投資信託”

まず1つ目は「毎月分配型投資信託」です。これは毎月定期的に一定の分配金が支払われる投資信託で、退職後の方を中心に“年金代わりになる”として人気があります。ただこの分配金の支払原資が何であるのか? 気に掛ける人が少ないのが大きな問題なのです。

毎月分配型の仕組みには大きく分けて2種類あります。通常イメージするのは、「投資信託から生み出される収益を分配金として投資した人に支払われる」だと思います。しかし、多くの投資信託では一定の分配金を継続するために「収益だけでなく“元本を取り崩して”支払われている」現実があります。

元本が一定で分配金をもらえるなら良いのですが、分配金を受け取ることで自身の資産の元本が目減りしてしまうなら、良い投資商品とは言えないですよね。金融機関としては売りやすい毎月分配型投資信託なのですが、購入者自身もこれらのことをしっかり理解する必要があります。

購入したときがピークになりがちな“テーマ型投資信託”

2つ目は「テーマ型投資信託」です。テーマ型投資信託とは、その時代時代で話題になっている社会的テーマを運用方針に掲げているものを指します。過去に流行ったものとしては「社会貢献」「環境・エコ」「バイオ」「シェールガス」など。最近では「AI」「5G」などをテーマとした商品が多くの金融機関で取り扱われています。

これらの投資信託はテーマが話題となり出した頃に組成検討に着手され、該当のテーマが脚光を浴びピークになった頃に商品として販売されることが一般的です。金融機関としても認知度が上がり切ったところで販売促進でき、営業担当者に注力商品として提案させることができるので、マーケティング的には理に適っていると言えます。

また、この頃には市場に楽観ムードが広がり、テレビや雑誌でも該当のテーマを取り上げられる機会が多くなっているので、ユーザー側としてもそのテーマが冠となった投資信託を将来有望な商品として「買いたくなる心理」を醸成させてしまうのです。

しかし、現実は皆が話題にしたときは既に割高。購入したことをまるで見ていたかのように、価格もしばらくしてピークを打ってしまいます。その後購入した投資信託を解約する人が増え、最終的には値下がりに耐え切れず売却してしまうというのが典型的なパターンです。

大きく下げる可能性の高い“直近の値上がり率上位の投資信託”

3つ目は「直近1年間値上がり率上位の投資信託」です。ネット証券の公式サイトや金融機関の窓口では「値上がり上位10商品!」「値上がりで人気上位の投資信託ランキング!」などのキャッチフレーズで購入意欲を煽ってきます。

ユーザー側としても、例えば「1年間で50%上がっているなら、この先もその調子で値上がり続けるだろう」と思ってしまうのも無理のないことです。しかし残念ながら現実はそうならないことが大半です。なぜなら急激に値上がりした投資信託は、それ以上資金流入が見込めず、逆に流出し値下がりする可能性が高いからです。つまりそのような投資信託は購入すべきではないリスクが大きい商品と言えます。

また値上がり、値下がりを見る期間は少なくとも5年程度が必要です。なぜなら1年単位では変動があるものの、5年程度の期間で変動を均して見ると安全度が高くなるからです。トータルの期間で年平均4%~10%程度の上昇を見込めるかという点が購入判断の目安になると考えます。なお世に出て間もない運用期間が短すぎるアクティブファンドは実績が十分でないため手を出さない方が無難です。

テーマ型投資信託の項で述べたように、人気でピークを付けた後には下落が来るのが世の常です。金融機関に薦められるままに購入するのではなく、自らしっかり考えて資産運用を行うことをオススメします。

【前回の記事はこちら】
投資信託を銀行で買うのはダメ! ではどこで何を買うと良いの?

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本城司

50代のサラリーマン。2級ファイナンシャル・プランニング技能士。若い頃から資産運用に関心があり、株、投資信託、ETF、REIT、FX、先物など、酸いも甘いも経験済。「金融機関が勧める商品は、オススメではない!」という問題意識の下、多くのマネーセミナーに参加し、”無料マネーセミナーおすすめ3選”として情報発信中。

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