「当たり前」ではないんだよ。母は「ありがとう」を練習中

中身あん

2019.08.20.(火)

「今度はいつきてくれる?」と母。施設につくやいなや、次の面会日の確認です。
前回の面会から1週間でこんなにでてくるのかと驚くほどの不平不満、悪口が溢れでてきます。それが私の神経を逆撫でしていき、傍にいるのさえ嫌になります。こういう場合は、右の耳から左の耳に聞き流す。それが子としての務めかもしれませんが、私にはできません。

母が悪口を言い始め、我慢の限界に達したら「職場に戻るから」と言って、「もう少しおって」という母の声を背中に聞きながらホームを出てしまいます。
自分にとって都合の悪いことは「へえ、なんて?聞こえない。」と耳に手をあて聞き返してきます。それに腹が立ってきて、だんだん口調がきつくなり、「〇〇してほしい」などに要求に、大きな声で「だから、あかんて言うてるやん」と拒絶する言葉になっていきます。部屋は個室ですが母娘のやりとりは廊下にまで響き渡っているかもしれません。本当は穏やかに接したいのですが、こちらの気持ちの余裕もなく修行が足りないようです。

そんなある日のこと、面会にいくといつものごとく「遅かったな。」と不満で始まる挨拶にカチン。その様子を見ていた職員さんが「娘さん来てくれはったね。なんて言うんやったかな?」と母の顔を覗きこむようにして尋ねられます。すると「あっ、ありがとうございます。」と職員さんに向けて笑顔で答えていました。「僕じゃないよ。娘さんに言うんやったやろ?」「へへっ。ありがとう」と照れ笑いしながら御礼を言い直す母。「ありがとう」なんて久しぶりに聞きました。母はどうやら職員さんからお説教をされたようでした。「そんな態度を取っていたら怒るのは当たり前。そのうち来てくれなくなると思うよ。」と、一番信頼している職員さんからの厳しい一言がとても効いたようでした。私達のやりとりは筒抜けだったようですね。

それからというもの、面会にいくと「娘さん来てくれはったよ」「なんていうの?」と職員さん達の声かけから始まります。「へへっ。ありがとうございます。」と母の声。顔は私には向いてはいません。なので母の本心は分かりません。ですから「ありがとう」の練習中なんだと受けとめています。

 

今年になって仕事をやめフリーランスになりました。会社員時代の「お給料をもらって当たり前」にはじまる様々の当たり前のことは無くなりました。仕事で接する人、知り合う人など、すべての人との関係や出来事に感謝の気持ち「ありがとう」の気持ちがなくてはならないものと実感しています。「当たり前」のことなど本当はどこにもないのかもしれませんね。
母からは人生においてたくさんの学びを得ることができています。「本当にありがとう」

【前回の記事はこちら】
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中身あん

Ameba公式トップブロガー。「女性の生き方ブログ!50代を丁寧に生きる、あんさん流」主宰。https://ameblo.jp/aroundfifty50/
45歳で再就職し自立。2男1女は成人し、要介護2の実母は有料老人ホームで暮らす。同世代の女性に向け日々の暮らしのあれこれをブログに綴り、実りある人生を歩んでいけるようなライフスタイルを発信。著書に50代、もう一度「ひとり時間」(KADOKAWA)。
2019年2月フリーランスに転身。Eittoness美人のブログ塾やセミナー、Eittoness美人be塾を開講。https://peraichi.com/landing_pages/view/eittoness

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