住宅ローンの頭金の目安は?どのくらい用意すればいい?

末永健

2019.07.19.(金)

前回のコラムでは自己資金=頭金ではないということをお伝えしました。
正しくは自己資金=頭金+諸経費。
今回はこの「頭金」について例を挙げて解説します。
頭金と自己資金のちがいについてよくわからないという方は、前回のコラム【住宅購入に必要な「自己資金」とは「頭金」のことだけではない?】をご覧になってからこの記事を読み進めてくださいね。

住宅ローンの頭金を考える前にまず自分の年収を確認する

頭金をどのくらい用意するか考える上でまず、前提としてFPの間では諸説ありますが、住宅ローンの月々の返済額は「手取り年収の20%以内に収めるとほぼ安心である」という考え方があります。
この考え方について例を元にして解説します。

※手取り年収にはボーナスも込み。毎月に均等割にして月ごとに単純に分配したとする。金額はおよその金額。
税込み年収500万円の方の場合、住宅ローンの支払いは月々約64,800円以下で支払っていくのが理想である…という考え方です。

頭金なしの場合のローン総額を確認

なぜFPの間ではそう言われているのかを前提条件を元に解説します。

これは頭金のためのお金をまったく貯めていない人の例です。
現在、変動金利の方が金利は安いので、今実際に住宅ローンを組んでいる方は変動金利型かあるいは固定期間選択型を選んでいる方が多いと思いますが、ここでは便宜上固定金利で3%とします。
さて、上記前提条件をふまえて住宅ローンの月々の支払額が約64,800円以下になるために逆算すると住宅ローンとして総額どのくらい借りていいのかを見ていきます。

先ほどの例の手取り月収324,000円の人(税込み年収が500万円の人)が手取りの20%(約64,800円以内)で住宅ローンを支払っていくとすると、これに近い金額で住宅ローン総額が約1,650万円だとするとだいたい月約63,500円辺りになると思われます。

35年間毎月均等に約63,500円支払っていくとすると、支払総額は約2,667万円支払うことになります。
しかし、この約2,667万円の中には金利の支払分も含まれています。
その金利支払総額は約1,017万円にも上ります。
そうなると購入してもよい物件自体の価格は

このように借りてもよい金額が物件自体の価格となります。
年間では約762,000円の支払いです。
「手取り収入の20%以内に収めるとほぼ安心である」という定説に当てはめるならば、この1,650万円が借りても良い限度額ということになります。

手取り年収が389万円のうち、住宅ローンに年間約762,000円持って行かれるわけですから、残りの約313万円で生活していかなくてはならないので、このくらいがギリギリだろうという考え方になっています。
この基準に私は異論を唱えていますが、それは最後にご紹介する過去コラムを参考にされてください。

頭金を「借りてもよい限度額」から導き出す

頭金を準備するならば、この1,650万円のうち、20%以上を用意することが理想であるということになります。
つまり330万円以上の頭金を用意しておく必要があり、住宅ローンにする金額は1,320万円にするのが理想ということです。

さらに、この「借りてもよい金額」1,650万円は物件価格だけですので、別途諸経費も必要です。
これに諸経費(物件価格のおよそ10%くらい)をプラスして初めて住宅購入時にかかる金額と言えます。
単純計算で諸経費が別途約165万円かかるわけですから、総額で約1,815万円かかるということです。
貯金が0円ならば、この165万円も借りなければなりません。
この頭金と諸経費の割合は、冒頭にもご紹介した前回コラム【住宅購入に必要な「自己資金」とは「頭金」のことだけではない?】を参考にされてください。

頭金と諸経費を自己資金で準備しておくことは必須条件!

税込年収500万円の人でもこのくらいの物件しか買わない方が良いということになります。
私の持論では、この「手取り収入の20%以内に収めるとほぼ安心である」という基準よりもっと厳しい基準で判断すべきと考えています。

そのことについてご興味がある方は過去のコラム、【年収500万円なら住宅購入しないほうがいいpart.1】【年収500万円なら住宅購入しないほうがいいpart.2】を参考にされてください。
今回のことで、いかに金利というものが高く占めるか、自己資金として頭金と諸経費を用意しておくことが大切かご理解いただけたら幸いです。

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末永健

家計の学校S.H.E代表。2級ファイナンシャル・プランニング技能士、AFP認定者。主婦層を中心に、家計の管理・節約と保険の見直し方・選択法の情報発信に特化した完全独立系ファイナンシャルプランナー。【A-LIP式必要保障額計算メソッド®(商標登録)】を考案。保険商品を販売しないFPとして、ネット上のみで真の情報を配信する異色のFP。著書に「書けばわかる!わが家にピッタリな保険の選び方」(翔泳社)がある。

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