老後不安、お金だけでは「解消」は無理

はるちゃん

2019.07.22.(月)

こんにちは。ファイナンシャルプランナーの資格を持つ新聞記者、はるちゃんです。

老後に不足する金額を明記し、大きな波紋を広げた金融庁の報告書。7月の参院選挙でも争点の一つとなり、報告書がなかったことにしたい自民党と、年金制度のほころびを選挙戦の勝利につなげたい野党の間で喧々がくがくの議論が行われました。さまざまな議論を聞いていると、一つ足りない視点があることに気付かされます。

おさらいすると、報告書「高齢社会における資産形成・管理」では、日本の高齢社会の現状を指摘した上で、「夫65歳以上、妻60歳以上の夫婦のみの無職の世帯では毎月の不足額の平均は約5万円であり、まだ20~30年の人生があるとすれば、不足額の総額は単純計算で1,300万円~2,000万円になる」と試算しています。

「遠くの親戚より近くの他人」

この試算が多くの人の不安をかきたてたわけですが、子どもや孫、夫や妻、双方の兄弟との関係性を良好に保って支え合えれば、お金以上の不安解消になるのではないでしょうか。とはいえ、核家族化も進んでいますし、結婚しない方も増えています。田舎から出てきて兄弟との関係も希薄になっている方も多いでしょう。こちらも簡単なことではありませんが、「遠くの親戚より近くの他人」ということで、まずは「近所付き合い」を見直してみたらいかがでしょうか。

正直に言えば、私も近所付き合いが苦手で、これまであまりしてきませんでした。でも、子どもや老親の様子をほんのちょっとでも見てくれる関係があれば、どれだけ助かるでしょう。特に自宅を購入した方は、その地域に長く住むことになるわけですから、近所に信頼できる知人がいれば、心強いことは間違いありません。

ほんのちょっとでも、託児所やヘルパーさんにお願いすれば、どんどん費用もかさみます。金銭的に助かる面もありますが、お互い様の近所付き合いがあれば、お金に換算できない「心の安定」にもつながります。一人暮らしで風邪をひいたとき、近くの友人が来てくれると、本当に心強いですよね。貯金がいくらあっても、その不安解消はできません。老後の不安の解消も同じです。自身が地域コミュニティーに入っているか否かが大きく影響するわけです。

「老後にいくらあれば安心か」正解はなく

いきなり投資信託や不動産投資を始めるにはハードルが高いという方もいるでしょう。老後資金の貯め方は少しずつ勉強を始めるとして、とりあえずは地域コミュニティーにかかわっていくことも、老後の不安解消に役立つでしょう。町内会の行事やPTAに積極的に参加していけば、いろいろな人とのつながりが生まれるはずです。

老後に仕事もお金もなければ、誰しも不安になります。私も同じです。だからといって、お金を貯めるだけでは、せっかくの人生が節約、節約、節約で終わってしまいかねません。それに「老後にいくらあれば安心か」に正解はありません。大病すれば2,000万円でも足りないかもしれません。

人口減少が進む以上、年金の支給金額が先細ることも間違いありません。その一方で、不安を解消できるほどの金額を貯められる人も多くはないでしょう。つまり、抜本的な解決は非常に難しいわけです。でも、不安を抱えて一生を過ごすことほど馬鹿なことはありません。少しずつ貯蓄をしていくとともに、ご近所さんたちとの関係性も構築していく。それが10年後、20年後に大きな安心につながるでしょう。

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はるちゃん

ファイナンシャルプランナー(AFP)の資格を持つ新聞記者。暮らしや投資のほか、教育やデジタル関係にも精通している。

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