マイホームの不動産登記の本人申請をおすすめしない3つの理由

木暮ゆい

2019.07.13.(土)

最近気になるのが「物件を購入したら、自分で不動産登記を行って司法書士の費用を節約しよう」という文言です。マイホームを購入した際には、必ず必要なのが不動産登記。確かに不動産登記申請は、一見簡単に見える手続です。
しかし、登記申請を自分自身で行うことはほとんどありません。登記申請するのは、住宅ローンを実行する銀行、物件を販売する不動産仲介業者やマンション販売業者などから紹介される司法書士です。

ただ、司法書士に依頼する場合、申請費用は無料ではありません。内容によっても変わりますが、10万円以上の費用が発生します。中にはその内訳がわからず、不当に料金を請求されているのでは?という疑心暗鬼になる方もいらっしゃるようです。自分で登記をすれば、司法書士の費用が節約になる…果たして登記は簡単に自分で申請できるものなのでしょうか。

本人申請をおすすめしない3つの理由

自分自身で不動産登記を申請することを「不動産登記の本人申請」と言います。確かに、不動産登記の本人申請は、申請しようと思えば可能です。ただし、あまり「おすすめはしない」のが本音です。以下にその3つの理由を述べます。

申請書、どれを用意すればわかりますか?

不動産の登記申請は、自分の好き勝手に書いて申請をすればよいというものではありません。原則「申請書」が必要です。不動産登記の申請書式は、法務局のサイトからダウンロードができます。
ただし、申請書はただ記入さえして提出すればというものでもありません。正確に記載する必要があります。不備があった場合は、「補正登記」が必要で、また費用が発生します。申請書は簡単に用意できても、初心者がいきなり登記申請をミスなく行うのはなかなか難しいのです。

添付書類、用意できますか?

申請書だけ提出すれば、不動産登記手続が行えるというものでもありません。不動産登記では申請時に住民票(マイナンバー記載なし)など様々な書類の原本を用意する必要があります。読む分には簡単なのですが、実際に自分で添付書類を用意するとマイナンバーありの住民票を用意したり、原本ではなくコピーを用意したり…とミスが多いものです。添付書類、ミスなく用意できますか?

所有権保存登記、抵当権設定登記、自分に必要な登記がわかりますか?

物件を購入し、住宅ローンを組んだ場合に、どういう登記が必要か理解できるでしょうか。まず、この点がわからないと、自分で登記申請するのは危ういです。

なお、銀行で住宅ローンの借入を行った場合の抵当権設定登記は、銀行指定の司法書士に依頼することになります。「司法書士であればだれでもよい」という訳ではありません。不動産業者や銀行指定の司法書士は、ミスもなくそれなりに実績がある先生方が多いです。このため、業者側も安心して登記をお任せできるのです。

どうしても自分で不動産登記申請を行いたい場合は

さて、どうしても不動産登記の本人申請を行いたい場合は、どうすればよいのでしょうか。申請書作成後、以下の2点を行うのがよいと考えます。

法務局に相談

書籍だけを頼りに自分で登記の本人申請を行うことはおすすめいたしません。法務局には本人申請の方向けに「相談室」が設置されています。東京法務局の場合は電話相談も受け付けているようですが、実際に申請書を用意し、他の添付書類なども持参した方が相談もスムーズにいくでしょう。なお、司法書士の無料相談もありますが、その後相談した司法書士に登記を依頼した場合は有料です。

自分で知識をつける

専門家用に販売されている不動産登記申請関係の専門書を読むのもよいでしょう。ただ、大体が基本的な不動産移転登記であり、複雑な権利関係がからむものには対応できてはいない印象を受けます。ただ、「不動産登記とはこういうものだ」という教養をつけるにはおすすめです。

登記は申請すればよいというものではない

不動産登記申請は、ミスが許されない世界です。
また、登記申請を依頼する司法書士は誰でもよいという訳ではありません。ネットで検索して「安かったから」と依頼すると、大変な目に合うかもしれません。それだからこそ、普段から銀行や不動産仲介業者などとおつきあいのある経験豊富な司法書士に依頼した方がよいと考えます。

確かに不動産登記の本人申請は勉強になります。ただ、間違いが許されない登記申請を実績のある司法書士に10万円~行ってもらえるなら、司法書士への報酬は決して高くないと私は思います。むしろ、この金額ならば、安いくらいではないでしょうか。不動産登記については、色々な判例があります。不動産登記に絡む判例を読むと、登記のプロである司法書士に登記を依頼した方が間違いもなくてよいのではないかと思うのです。費用の節約よりも、プロに任せる安心感は、金銭には変えられないのではないでしょうか。
さて、それでも、マイホームの不動産登記を自分で申請しますか?

マイホーム購入に必要な7つのメソッドが学べる

最新記事・限定情報はTwitterで配信中♪

木暮ゆい

株主優待中心の日本株、海外高配当株、債券、投資信託、純金、プラチナ、銀積立、ソーシャルレンディング等に投資中のライター。最近では優待クロスでの株主優待品を取得と、ふるさと納税に夢中です。

  • 増え続ける今どきコインランドリーでラク家事主婦が増えるのか

    詳細を見る
  • 不動産売買契約はここに気をつけて!確認すべきポイント3つ

    詳細を見る
  • 節約術で最も簡単な方法

    詳細を見る

こんな記事も読まれています

資産運用資産運用 |  生活生活 |  考え方考え方

マイホーム購入のセオリーに当てはまらないものは買っちゃダメなの?「マイホーム購入スクール」菅沼尚宏講師に聞く

資産運用資産運用 |  住宅購入住宅購入 |  増やし方増やし方

【不動産投資家のリアル自宅大公開!】 不動産投資家が教える、得するマイホームの買い方! Part1

知恵袋知恵袋 |  生活生活 |  考え方考え方

マイホーム持ちなら人生で3回は訪れる「あの書類」と向き合う瞬間

マイホーム・保険マイホーム・保険 |  住宅購入住宅購入 |  考え方考え方

後悔を感じたら時すでに遅し・・・マイホーム購入の大事なポイント

マイホーム・保険マイホーム・保険 |  住宅購入住宅購入 |  使い方使い方

マイホームは戸建て?それともマンション? 比較すると見えてくる、マンション購入の注意点!

マイホーム・保険マイホーム・保険 |  住宅購入住宅購入 |  増やし方増やし方

マイホームか賃貸かを見極める「200倍の法則」とは?