株主優待の「権利付き最終日」が変わる!? 7月以降の優待には要注意!

森田賢一

2019.07.12.(金)

多くの上場企業が株主優待制度を導入しており、自社製品や金券、カタログギフトなど魅力的な株主優待を実施しています。

株主優待を手に入れるには、権利付き最終日に株主であることが条件です。数カ月株を保有していようが、権利付き最終日に株を保有していなければ株主優待はもらえません。
そんな株主優待を手に入れるために重要な権利付き最終日のルールが変更されます。

今回は権利付き最終日のルール変更について紹介します。
株主優待に興味のある方はもちろんのこと、株式投資をする方全員にとって重要なルール変更となりますので、ぜひ最後まで読んでいただき参考にしてください。

「権利付き最終日」とは

権利付き最終日とは、その日に株を保有していれば株主の権利が得られるという日のことです。株主優待や配当を得るには権利付き最終日に株を保有している必要があります。

権利付き最終日にさえ、株を保有していれば翌日に株を売却しても株主優待の権利は得られます。株を保有するのが権利付き最終日の1日だけであっても問題はありません。

権利付き最終日は株主優待がもらえるかもらえないかを決める重要な日です。

権利付き最終日はいつ?

7月5日現在、権利付き最終日は権利確定日の3営業日前です。権利確定日とは株主の権利が確定する日であり、株主名簿に記載がされることが確定する日でもあります。

権利確定日は企業によって異なりますが、決算月の最終日が多いです。6月であれば6月30日、7月であれば7月31日が多く、月末が休日の場合は月末に最も近い平日になります。企業によって権利確定日は異なりますので必ず各企業の公式HPなどで確認するようにしましょう。

権利付き最終日と権利確定日が異なるのは、株式は売買の後、受け渡しに時間を要するためです。
株式の受け渡しが完了してはじめて株主としての権利を得ることができますので、権利確定日に株式の受け渡しが完了しているように事前に株を購入している必要があります。

この株式の受け渡しのルールが変わるのです。

株式の受け渡しにかかる日数が変わる

今までは、株式の受け渡しは売買成立日から4営業日目となっていました。
売買成立日を1営業目と数えますので株を購入してから3営業日後に株式の受け渡しが完了することになります。1日に株を購入すれば株の受け渡しが完了するのは4日ということです。(途中に休日を挟む場合は後ろにずれます)

ですので、今までのルールでは権利確定日が31日であれば28日が権利付き最終日となっていました。(28日~31日が全て平日の場合)

この株式の受け渡し期間が、4日から3日に短縮されます。

よって、権利付き最終日も今までと変わり、1日後ろ倒しになります。上記の例でいうと31日が権利確定日の場合、権利付き最終日は29日です。この変更は7月16日取引分から適用されます。

株主優待を狙っている方は7月16日以降、権利付き最終日が変更になることに注意してください。
特に今まで権利付き最終日の翌日には株を売却していた方は、この変更を知らずに同じようにしてしまうと権利確定日に株主ではなくなり、株主優待がもらえません。もちろん配当金についても同様です。

7月16日以降権利付き最終日が1日遅くなるということを覚えておきましょう!

また、権利付き最終日の翌日を権利落ち日といい、権利落ち日は通常株価が下落します。配当金や株主優待の価値分が無くなるからです。
このことを利用して権利落ち日後に値下がりした株を購入し、その後株価が上昇した時に売却するという取引手法がありますが、こういった手法も権利落ち日が1日ずれますので注意が必要になります。

株式の受け渡しルールが変更される理由

株式の受け渡し期間が4日営業日から3営業日に変更になる理由は決済リスクを減らすためです。

株式の売買成立から株式の受け渡しまでは、取引は行ったが株式という商品が届いていない未決済の状態となります。可能性はわずかですが、この未決済期間に重大なトラブルが起こる可能性はありますので、受け渡し期間を1日短縮することで、未決済残高を減らし決済リスクを減らすことが今回のルール変更の目的です。

その他の注意点

今回の株式受け渡し期間の変更により、7月18日は2営業日分の受け渡しが重なることになります。(ルール変更前7月12日取引分、ルール変更後7月16日取引分)

これにより日計り拘束金が2営業日分通算されることになります。

株の現物取引では差金決済が禁止されており、株式を同日に購入し売却した場合その日のうちに売却資金で新たに同じ株を購入することはできません。この拘束金のことを日計り拘束金と言いますが、7月12日と7月16日の取引は受け渡し日が同じになりますので、日計り拘束金が通算されることになります。

例えば、資金が100万円だったとして7月12日に50万円で株を購入し同額の50万円で売却したとします。7月16日に同じ銘柄を購入する場合は拘束金が通算されますので、最大50万円分までしか購入できません。
このように特殊なケースにはなりますが、注意が必要な場合もあります。

まとめ

今回は権利付き最終日のルール変更について紹介しました。
重要点をまとめますと
・7月16日以降株式の受け渡し期間が4営業日から3営業日に変更になる
・ルール変更後は権利付き最終日が1日ずれる
・7月以降の株主優待を狙う際は権利付き最終日に注意が必要
の3点です。

株主優待や配当を狙っている方はこの記事を参考に株主優待の権利を逃さないように十分に注意してください。

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森田賢一

30代男性会社員。10年以上の投資歴を持つ現役投資家。10代から投資をはじめ、リーマンショックでは投資家としての心構えを鍛えられた。株式を中心にETFやREITへの投資も行い、現在の運用資産は5,000万円。アーリーリタイヤを目指し投資の勉強は欠かさない。

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