医療費負担がどんどん上がる!? 医療費を節約する工夫とは

續恵美子

2019.06.23.(日)

鬱陶しい梅雨時は体調が優れなくなることもあるものです。雨に濡れた体が冷えて風邪を引いてしまい、病院のお世話になる人もいるかもしれませんね。
時々病院に行くことはあっても医療費控除を申請できるほどには医療費がかからないという人は多いですが、案外自分が支払っている医療費に関心がないという人も多いのでは?私たちが病院に行くときに支払う医療費の仕組みを知って、できるだけ医療費の節約に努めたいですね。

病院の領収書、ちゃんと確認していますか?

病院で受診して会計をするときに、「○○円です」と言われてそのまま支払いをするのはいいですが、○○円の内容を気にしたことはありますか?

例えば風邪で診察を受けたときは「診察料」がかかります。尿検査や血液検査などを受けていれば「検査料」も含まれます。さらに、薬の処方を受けたときには「投薬料」が含まれます。

このように、受ける医療行為の種類によって○○円の金額および内訳が変わりますが、これらの内訳は会計を済ませるときにもらう領収書に記載されているので、ぜひ確認してみましょう。

ところで、領収書を見ると「保険外負担」、「自費金額」といった欄に金額が記載されている場合があります。これらは健康保険適用外の診療として請求されるお金です。ひとくちに保険適用外の医療費といってもいろいろな項目がありますが、紹介状なしで大病院に行き、診療を受けたケースでもこの欄に記載されてしまいます。

大病院って医療費が高い?

会社の近くにあるから、有名な病院で安心できるから……といって、ちょっとした風邪の場合でも大学病院や都道府県立病院など、大きな病院に行く人もいるでしょう。実はそれが医療費負担を大きくしている原因のひとつなのはご存じでしょうか?

風邪で診察を受けたときは「診察料」がかかることは前述しましたね。初めてその病院に行くときには初診料として請求されることになりますが、初診料は病院の規模にかかわらず2,820円と決まっています。とはいえ健康保険が適用されますから、自己負担は3割負担の人の場合850円(10円未満は四捨五入)です。

ところが紹介状を持たずに大病院に外来受診した場合、それとは別に「特別料金」を支払わなければなりません。この特別料金は、初診であれば5,000円以上、再診では2,500円以上とされています。とはいえ実は病院が自由に設定できるもの。病院によっては1万円以上となるところもあるようです。

この特別料金は健康保険が適用されず、全額自己負担しなければなりません。仮に特別料金が5,000円だとすれば、先の初診料850円と合わせて5,850円を支払うことになってしまうのです。

ちなみに、特別料金はあくまで「紹介状なしに」大病院で受診したときにかかるものです。町医者など「かかりつけ医」を持っている人が、かかりつけ医に紹介状を書いてもらって大病院を受診する際には特別料金はかかりません。一概に大病院だから医療費が高いというわけではありませんが、知っているのと知らないのでは、医療費負担に大きな違いが出ることになるのです。

大きな病院にもいろいろあるけど、どの程度の規模の病院?

そもそも大病院の特別料金制度は2016年度4月から、大学病院や地域医療の拠点となる病院のうち500床以上の病院を対象として導入されました。その後、2018年度からは基準が400床以上の病院とされています。

ところが、さらに病床数の基準を下げ、特別料金徴収の対象となる病院を拡大させようという検討を厚生労働省が開始したとの報道(※1)もあります。現状では未確定ではありますが、今後は200~300床以上の病院でも特別料金を支払わなくてはならなくなる可能性も出てきそうです。

なお、現在でも病床数が400に満たない病院でも独自の判断で患者に定額負担を求めることは可能です。

医療費はどんどん上がる傾向に

医療費を節約するためには、特別料金がかからない病院を選んで行くのもひとつの方法です。一方で、診療所および200床未満の病院でも「かかりつけ医機能」の届け出をしている医療機関で受診すると、2018年4月から「機能強化加算」として初診料に800円が加算されることになりました。つまり、自己負担が240円(3割負担の人の場合)アップしたのです。

また、消費増税に伴い、2019年10月から初診料自体が現行の2,820円から2,880円へ、再診料は720円から730円へと値上げされることが決まっています。

どちらも特別料金に比べて自己負担の増加額は小さいながら、医療費はどんどん上がっていることがわかりますね。受診する病院を選ぶことも大切ですが、医療費負担を節約するための得策は、まずはセルフケアなのかもしれません。普段から健康診断を受け、生活習慣に気をつけながら、セルフメディケーション税制の対象となる医薬品を上手く取り入れてみるのもいいですね。

参照:日本経済新聞「紹介ない初診は追加負担、対象病院拡大へ」
「初診料などの値上げ決定、診療報酬答申 消費増税で」

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續恵美子

ファイナンシャルプランナー(CFP®)
夢や希望を持ちながらも、一歩を踏み出せない――お金の知識を教えることで、そんな女性が一歩踏み出す支援をしたいという想いとともに、ファイナンシャルプランナーとして活動。
プライベートでは南仏移住して10年以上。仕事・家庭・自分の人生を活き活き送る、多くのフランス人女性から学んだことを日々の活動に実践している。

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