遺産相続の期限に注意!遅れた場合の対応を解説

ちな

2019.06.22.(土)

遺産相続の手続きには、期限のあるものがあります。
何もせずに期限を過ぎてしまうと、相続人に不利な財産まで引き継いでしまうことにつながるため、必ず期限内に必要な手続きを終えるようにしたいですね。

もし「期限内に手続きが間に合いそうにない!」という場合は、家庭裁判所へ期間伸長の申し立てができます。
本記事では、遺産相続で期限がある手続きや、手続きに遅れてしまいそうな場合の対応について解説していきたいと思います。

遺産相続で期限がある手続き

相続財産には、プラスの財産だけでなくマイナスの財産もあります。

たとえば、亡くなった被相続人に多額の借金があった場合。借金の債務は相続によって相続人に引き継がれますが、相続にとってこれはマイナスの財産ですよね。

しかし、相続人は所定の手続きすることによってマイナスの財産を引き継がないこともできるのです。

そもそも相続の仕方には、3つの選択肢があります。

単純承認
相続放棄
限定承認

1つ目の「単純承認」とは、プラスの財産もマイナスの財産もひっくるめてすべて引き継ぐこと。マイナスの財産よりもプラスの財産が多いことが明らかな場合は、こちらを選びます。
2つ目の「相続放棄」と3つ目の「限定承認」は、マイナスの財産のほうがプラスの財産より大きいときや、プラスとマイナスどちらが大きいかはっきりしない時に選ぶ選択肢です。
それぞれ詳しく見ていきましょう。

相続放棄

相続放棄とは、すべての相続財産を放棄しないという選択肢です。
財産より借金のほうが多い場合など、プラスの財産をマイナスの財産が上回っている場合はこちらを選択することで債務を負担せずにすみます。

相続放棄をするには、「相続開始を知った日から3ヶ月以内」に家庭裁判所へ申し立てをおこないます。
相続放棄の申し立ては各相続人が単独でおこなうことができ、次順位の人が相続人となります。
次順位の人も相続放棄が可能ですが、その場合の期限は「先順位の人の相続放棄を知ってから3ヶ月以内」です。

限定承認

限定承認とは、相続財産を条件付きで(限定的に)相続するという選択肢です。
債務の負担は相続範囲内に限定できますので、借金と財産のどちらが多いかはっきりしない場合は限定承認を選ぶことができます。

限定承認は、前述の相続放棄と同様に「相続開始を知った日から3ヶ月以内」に家庭裁判所へ申し立てをおこないます。
ただし、限定承認は相続人全員で申し立てが必要な上、財産目録の作成や相続財産管理人の専任が必要になり、手続きが煩雑になります。

熟慮期間とは

ここまでお伝えしたように、相続放棄と限定承認はどちらも「相続開始を知った日から3ヶ月以内」にしなければなりません。この期間を「熟慮期間」といいます。
熟慮期間の起算点は「相続開始を知った日」つまり「被相続人が亡くなったことを知った日。したがって、相続人によって起算点は異なります。

熟虜期間が過ぎてしまうとどうなるのか?

3ヶ月の熟慮期間を過ぎても相続放棄や限定承認の手続きをおこなわなければ、自動的に単純承認となり、すべての相続財産を無条件で相続することになります。

熟慮期間を伸ばしてもらう方法

「3ヶ月だけでは相続放棄するか限定承認するのか決定を下すことができない」という場合もあるでしょう。
このような場合は、家庭裁判所への申し立てによって熟慮期間を伸長してもらうこともできます。
ただし、熟慮期間の伸長ができるのはあくまで3ヶ月経過「前」。
3ヶ月を過ぎてしまった後に伸長することはできませんのでご注意ください。

遺産相続中には期限があるものがあるので注意しよう!

相続には「単純承認」「相続放棄」「限定承認」の3つの選択肢があり、「相続放棄」と「限定承認」は3ヶ月の熟慮期間以内に家庭裁判所へ申立をおこないます。

熟慮期間は必要に応じて伸長できますが、伸長の申立も3ヶ月以内に行う必要があります。
したがって、相続開始を知った日から3か月以内に決定すべきことは下記2点です。

・3つのうちどの方法で相続するか?
・3ヶ月の熟慮期間を伸長するかどうか?

被相続人が亡くなった後の3ヶ月はあっという間に過ぎてしまうもの。
熟慮期間内に適切な対応を取れるよう、日ごろから家族や親族で話し合う期間を持てると良いですね。

相続の手続き、あなたは正しく理解していますか?

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ちな

会社勤務のかたわら複業としてライター業をはじめ、3ヶ月後に独立。節約、投資、税金などお金にまつわる話をわかりやすく伝えるライターとして活動中です。

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