米国のマネー教育:「イヌが教える「お金持ち」になるための知恵」

sarah

2019.06.11.(火)

所得格差が顕著なアメリカ

アメリカでは、金融リテラシーを高めるため、幼い頃から教育がさかんに行われていると言いますが、実際はどうなのでしょうか?

背景として、クレジットカード社会であったり、社会保障が充実していなく、自分の身は自分で守らなければいけない、賢く生きないと貧富の差が益々広がってしまう。あるいは、アメリカンドリーム、一攫千金という意識が根強いからなのでしょうか。

金持ちが更に金持ちになり、貧困層は上に這い上がれないという所得格差が日本よりも顕著なのも現実で、所得の不平等感が深刻だと言われています。自由の国といえば聞こえは良いのですが、要するに、貧乏になるのも金持ちになるもの自分次第。ってことの裏返しとも言えます。

では、アメリカの若者がお金に対してどんな考えを持っているのか、とあるアメリカ人大学生S君との会話を事例に挙げて見たいと思います。

アメリカの若者はお金に対してポジティブ

S君の家族は、イスラム教徒で、レバノン系アメリカ人8人家族。

父親⇒エンジニア、母親⇒専業主婦、長男⇒医者志望の学生、長女⇒医療関係の大学生、S君は次男⇒弁護士志望大学生、その下に中学1年生の3つ子ちゃんという家族構成。アッパーミドルクラスのとても仲が良い大家族です。


(レバノンファミリー宅でご馳走になった朝食と夕食。クリームのペースト状のものは、中東の料理でひよこ豆を潰して作られたハマスという定番料理。)

次男のS君は、とっても好奇心旺盛で、日本の若者の間でどんなアプリが流行っているのか、日本車の中でなにが一番好きか等々、私にくっついて色んなことを聞いてきました。

金融経済教育は子どもの可能性を広げる

また、彼はクラシックカーが好きで、エンジニアの父親と一緒に車いじりをするのが趣味。古かったり故障したベンツやポルシェを7台保有し、それらを修理し、売ってお小遣い稼ぎをしているのだそう。

その彼に、私は、
”そんなに車が好きなら弁護士じゃなくて、なんで機械系の学校に行かなかったの?“
と聞いてみました。すると、
”そんなの儲からないよ。俺は、ポルシェやベンツをなおす側じゃなくて、乗る側の人間になりたい!“
という答えが返ってきました。19歳でそんな金持ち父さんみたいな考えするなんて大したもんだと感心しました。
また、私がチャートを見ていると、興味津々でなにやってるのかと目を輝かせながら近づいてきました。為替の取引をしているのだと説明すると、
“僕も高校生の時、授業で株のデモトレードをしたことがあるよ。下がったところで上がりそうだから買ったら、その後上がって儲かったんだ”
と話してくれました。そして、車を売った利益でちょっとトレードを始めてみたい!と言い、利率はどれくらいか?リスクはどんな感じか等具体的な質問攻めにあいました。
普段は、トレードをやりたいと言ってくる人に対して、積極的にすすめることはしないのですが、彼があまりに熱心だったので、1,000ドル以上突っ込まないという約束でちょっとだけ教えました。
稼ぎ方の仕組みを体でわかっている彼。いい意味でのギラギラ感、野心があります。若いって素晴らしい!
ところで、高校の授業で株のデモトレードを体験するなんて、日本ではあまり聞かない話です。ただ、アメリカでそれが必須科目かと言えばそうではなくて、興味があればそういう授業も受けられる。ということのようでした。

いずれにせよ、金融教育を若いうちから受けられるチャンスが少しでもあるというのは、子供の興味、可能性を広げるという意味で素晴らしいと思います。

ただ、アメリカ人といっても彼はレバノン系のイスラム教徒で2世のアメリカ人です。レバノン人でウェブ検索すると、商売上手というキーワードが上がってきます。フェニキア商人の末裔ということで、元々商売に長けた民族なのかもしれません。

アメリカで読まれている子供向けのマネー本

最後に、子供向けのマネー本として出版されている本を一冊紹介します。

イヌが教える「お金持ち」になるための知恵

【あらすじ】
11歳のキーラという少女のお話。
両親はいつもお金がないといって喧嘩する毎日。
ローンが払えない。負のスパイラル。決して幸せそうではない。
そんな両親を助けたい。
自分もお金を稼いで留学したい。
そんな夢を持ちながらも、どうしたらいいのかわからない。

そこで、マネーという飼い犬がどうやったらお金持ちになれるのか。
教えながら、お金について少女が学んでいく。というストーリー。
お金は汚いものと教える両親。
一方で、実際出会った本物のお金持ちの人は、お金は大切で人々を幸せにするものだと言う。
どっちが真実か。キーラが徐々に気づきながら、そして、成功の喜びを学んでいく。。。。。。。。。。。

とってもドラマティックで将来に希望の持てるお話でした。
筆者のボード・シェーファー氏はドイツ出身で、高校からアメリカに移住したそうです。アメリカでの生活でインスパイアを受けたのかどうかは定かではありませんが、こういう本を幼少期に読むことで、お金に対する考え方が随分変わると思います。

お金にコントロールされるのではなく、自分でコントロールできるしつけ、教育。親として、これから真剣に考えていきたいものです。

今の家計にプラス5万の余裕を生む方法を学ぶお金の教養講座はこちら

最新記事・限定情報はTwitterで配信中♪

sarah

FXトレーダー・コラムニスト
2005年からFXトレーダーとして米紙ウォールストリートジャーナルやテレビ東京『ガイアの夜明け』等取材を数多く受ける。FX、仮想通貨(ビットコイン)のコラムニスト。現在は米国で子育て中。著書「わたし、すっぴんジャージで億を稼いでます」(幻冬舎)
【ブログ】「FXトレーダーSarahのFX日記」
【twitter】https://twitter.com/sarahfx1

  • 新しい手続きが必要!?交通系ICカードでポイント還元してもらうには

    詳細を見る
  • FXにおけるGDPと貿易

    詳細を見る
  • 被災した後にかかった医療費はどうなるの?

    詳細を見る

こんな記事も読まれています

投資信託・NISA投資信託・NISA |  生活生活 |  増やし方増やし方

これに当てはまっていたらiDeCoはやらない方がいい

投資信託・NISA投資信託・NISA |  生活生活 |  考え方考え方

iDeCo加入中、海外在住になっても続けられる?

節約・貯蓄節約・貯蓄 |  生活生活 |  考え方考え方

ふるさと納税、自己負担2,000円で得をする!

投資信託・NISA投資信託・NISA |  生活生活 |  考え方考え方

年収350万でも500万でも。「NISA」を始めたい女子へ

投資信託・NISA投資信託・NISA |  生活生活 |  考え方考え方

投資信託と保険ってどっちがお得?

投資信託・NISA投資信託・NISA |  生活生活 |  考え方考え方

1,000万円を貯めるには投資信託で何年積み立てればいい?