加入者に万が一のことがあった場合、iDeCoはどうなる?

インベストリッパー

2019.05.24.(金)

確定拠出年金法が改正され、個人型確定拠出年金(愛称iDeCo)は基本的に20歳以上60歳未満の全ての人が加入できるようになりました。確定拠出年金制度の利用拡大が進むなか、今回は加入者に万が一のことがあった場合の具体的な手続き方法をご紹介します。

iDeCoの概要

豊かな老後生活を送るための私的年金制度であるiDeCoは、自分自身で掛け金を拠出し、自己責任で運用を行い、積み立てた資産を原則60歳以降に受け取る仕組みです。また60歳を過ぎても働く人が増える一方で、先細りする可能性がある公的年金を補う制度として、掛け金を65歳まで拠出できるよう大幅な見直しがなされる予定であり、iDeCoの更なる有効活用が期待されています。

そして、iDeCoに加入していた期間などを示す通算加入者等期間が10年以上である場合には、60歳から積立資産の受給を開始することが可能であり、加入期間等が8年以上10年未満は61歳から、6年以上8年未満は62歳から、4年以上6年未満は63歳から、2年以上4年未満は64歳から、1か月以上2年未満は65歳から順次年金資産を受け取ることができます。

iDeCoには死亡一時金、障害給付金がある

またiDeCoの加入者が万が一死亡した場合に、そのご遺族は「死亡一時金」を受給することができます。ご遺族が死亡一時金を受け取る際は、みなし相続財産として相続税の課税対象になりますので注意してください。そしてiDeCoの加入者があらかじめ死亡一時金の受取人を指定しておくことが可能です。

もし指定がない場合でも、法令にもとづく優先順位として、一番目に配偶者が優先して受け取る権利を有し、二番目に子、父母、孫、祖父母、兄弟姉妹で主にその収入によって生計を維持していた者、そして三番目は、二番目のほかに、主にその収入によって生計を維持していた親族、四番目が子、父母、孫、祖父母、兄弟姉妹のうち二番目に該当しない者になります。

加えて、70歳に達する前に傷病により一定の障害状態になり、傷病状態が1年6か月を経過したケースでは、「障害給付金」を受け取ることが可能です。障害給付金に関しては、一時金や年金として、もしくは併用して受け取ることができます。

死亡一時金および障害給付金の請求手続き

そして死亡一時金の請求手続きに関しては、iDeCoの加入者もしくは運用指図者(掛け金の拠出は行わず運用のみ行う者)が死亡した場合、証券会社や銀行などのiDeCoの運営窓口となる運営管理機関に対し、ご遺族が「加入者等死亡届」と「死亡診断書」もしくは「死亡を明らかにすることができる書類」を提出する必要があります。

なお「加入者等死亡届」の取得および具体的な手続きに関しては各運営管理機関に問い合わせしてください。加えて、iDeCoの加入者の積立資産を管理している記録関連運営管理機関(レコードキーピング会社)に対し、「死亡一時金裁定請求書」を提出しなければなりません。

他方で、iDeCoの自動移換者(企業型確定拠出年金の資格を喪失してから6か月以内に移換手続きをとらず、積立資産が特定運営管理機関に移換された者)であった場合、運営管理機関に「死亡一時金裁定請求書」を提出する必要がありますので、ご遺族は亡くなられた人のiDeCoへの加入状況を確認しなければならないことに注意しましょう。

また障害給付金に関しては、給付金を受け取るための裁定請求書類を記録関連運営管理機関へ提出する必要がありますので忘れずに手続きを行ってください。

万が一のために話し合いをしておく

最後となりますが、iDeCoの加入者に万が一のことがあった場合の具体的な手続き方法を説明してきました。死亡一時金と障害給付金それぞれ、対応が異なってきます。そして死亡一時金に関しては、あらかじめ受取人を指定しておくことも可能です。そのため、もしもの場合に慌てぬよう家族と話し合いの場を持つことも大切でしょう。

参照:日本経済新聞「確定拠出年金、65歳まで加入可能に 厚労省が見直し」
国民年金基金連合会「iDeCoってなに?」
日本インベスター・ソリューション・アンド・テクノロジー「給付金をお受け取るになる方」

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インベストリッパー

元外資系金融マン。国内外株式のリサーチ業務などに従事。現在はフリーのライターとして投資関連を中心とした記事の執筆を手掛けている。趣味は海外サッカー観戦。

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