イーサリアムハードフォークの影響とは?

柴田俊

2019.02.08.(金)

他仮想通貨ハードフォークとの違い

通貨が分裂しない

ビットコインやビットコインキャッシュはハードフォークにより通貨分裂が起きる。2017年8月:ビットコイン→ビットコインとビットコインキャッシュに分裂。2017年11月:ビットコイン→ビットコインとビットコインゴールドに分裂。2018年11月:ビットコインキャッシュ→ビットコインキャッシュABCとビットコインキャッシュSVに分裂。

一方、イーサリアムはハードフォークによりアップデートがされるだけで分裂は起きない。

メインの開発者がいる

ビットコイン開発はメインの人間がおらず、取引やマイニングで目立つ存在となった人間が勝手にハードフォークをするなど、覇権争いが激しい。2018年11月にビットコインキャッシュでハードフォークが行われ、ビットコインキャッシュABC陣営とビットコインキャッシュSV陣営の壮絶な争いがあった。覇権争いが起きるのはメインとなって開発するチームがいない非中央集権型だからだ。

一方、イーサリアムは完全な中央集権型ではないものの、ヴィタリック・ブテリン氏を中心としたメンバーで開発が行われている。ビットコインやビットコインキャッシュのような覇権争いは起こりにくい。

あらかじめアップデート段階が決まっている

イーサリアムは誕生した時からアップデート段階が決まっている。
4段階となっており、Frontier(フロンティア)、Homestead(ホームステッド)、Metropolis(メトロポリス)、Serenity(セレニティ)がある。ビットコインなどのような不定期なハードフォークが起こることがなく、市場が安定する。

Frontier(フロンティア)

1段階目のハードフォーク。
バグ修正、スマートコントラクトなどの機能修正が主な目的で2015年7月実施され、取引所に上場された。上場時1ETH=26円だった。

Homestead(ホームステッド)

2016年3月実施。マイニング難易度の調整が行われた。

マイニング難易度が緩和され、マイナーがマイニングをしやすくなった。取引・決済などのトランザクションの承認スピードが上がり処理速度が速くなった。

では価格はどう変動したのだろうか。Homestead実施1カ月前から徐々に価格が上昇していき、4ドル→14ドルまで価格を上げ、Homestead実施以降は14ドル→8ドルまで価格を下げている。イベントが行われる前に期待上げで価格が上がり、実施された途端に価格が下がる傾向が分かる。日経平均株価・NYダウといった株式市場も何か大きなイベントがある時は、イベント前に株価が期待上げするのと似ている。

Byzantium(ビザンティウム)

2019年1月実施。これまでは取引・決済などのトランザクションの承認は多大な電気代とマイニングマシーンで行われてきた。トランザクションに不正がないかどうか調べて問題がなければ承認となる。承認作業を手伝ったマイナーには報酬としてイーサリアムがもらえるため、世界中のマイナー達がマイニング作業に殺到した。

デメリットは電気代がかかり、トランザクションの承認作業をするのに多大なコストがかかる点だ。これまでの承認作業をProof of Stakeという承認作業に変更するのが、Byzantiumの大きなアップデート目的だ。Proof of Stakeでは主にイーサリアム保有量が多いマイナーがマイニングに成功しやすくなる。

そのため、これまで大量のマイニングマシーンと電気を駆使して行われてきた承認作業(Proof of Work)とは違い、低いコストで承認作業が可能となる。では価格はどう変動したのだろうか。Byzantium実施当日前後で価格に大きな変動はなかった。300ドル前後を推移していることが分かる。

Constantinople(コンスタンティノープル)

「開発者がスマートコントラクトを利用しやすい環境の整備」「より低コストで早くトランザクションがなされるための準備」が主なアップデート項目となっている。

スマートコントラクトとは、イーサリアム自体のやり取りに加えて、契約内容も盛り込んでユーザー同士がやり取りできるシステムのことを言う。Constantinople実施当日前後で価格に大きな変動はなく、やや下がり気味になっている。140ドル→120ドルにやや下落したようにも見える。

結論

「イーサリアムハードフォークで価格はどうなるのか?」という問いに対しての答えは「イーサリアムハードフォークにより、価格は上がるかもしれないし、下がるかもしれない。」というごく当たり前の答えになってしまった。しかし、ハードフォークで価格上昇を狙う場合は「ハードフォーク実施の1カ月前に購入し、実施されたら早めに売り、利益確定する方が良い。」ということは分かった。

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柴田俊

1986年兵庫県生まれ。早稲田大学卒業、弘前大学卒業。精神科医として働きながら、人の生死、人生に苦悩する人達をみて「人生とお金」について真剣に考えはじめる。
2015年より資産運用についてのセミナー活動を開始し、兼業投資家として「年率5%で手堅く損しないための運用方法」を自身の経験とともに伝えている。特にビットコインやイーサリアムなどの仮想通貨に精通しており、いち早くその成長性に目をつけ投資活動、セミナー活動を実施している。

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