マイホーム購入前にチェックしておきたい3つの環境

間取り、日当たり、住宅ローン、保険……マイホームを購入する前にチェックしたいことはたくさんあります。ただ、意外と見落としがちな3点があります。それは「土地」「住人の質」「自分が住環境に何を求めるか」です。物件の間取りなどを気に入って、この点を忘れがちになることが多いのですが、ここでは見落としがちなポイント、その対策をまとめてみました。
土地の状態をチェック
① 居住してみたら水はけが悪い土地だった
居住してみたら、水はけが悪い土地(土地が少し低め)だったということがあります。ゲリラ豪雨による河川の氾濫による浸水だけではなく、浸水までには至らなくても、激しい雨が降ると水はけが悪いために、家の前の道路に大きな水たまりができ、外出が少し困難になるということもあります。
② 実際に足を運んで必ずチェックを
東京都建設局や一部地方自治体では、ハザードマップを公開しています。これで河川の氾濫の際に浸水しそうかどうかという点はわかりますが、 降水量が多いときに自宅前の水はけが悪くなるなどの細かな情報までは、ハザードマップだけではわかりません。河川から離れている住宅地では、浸水の心配もないのでなおさらチェックしないことでしょう。少し大変ではありますが、晴れている日だけではなく、できれば、雨の日、豪雨の日などにも足を運んで土地の状態をチェックしておくことが必要です。
マイホーム近辺の住人の質をチェック
① あなどれない住人の質
2018年、SNS で「その地域のゴミをみれば、住民の質がわかる」という産経新聞の記事が話題になりました。 意外に見落としがちなのがこの「住人の質」です。これは同じマンションや隣近所だけではありません。できれば「学区」で見ることをおすすめします。中学校の学区だと対象エリアが広くなるのでおすすめです。これは、子供の進学にも大変参考になります。その学校の評判も入手したいですね。
② 地元不動産屋に情報を聞く、実際に足を運んでみる
ゴミの出し方だけではなく、公園で遊んでいるファミリー連れ、子供たちの様子、マンションならば駐車場の様子(駐車場で遊ばせているような親がいないことが望ましい)、共用部分の不用品などもチェックしてみましょう。
いくら物件自体がよくても、住人の質で住まいの質も変わります。昔からある地元密着の不動産屋さんにお話を聞くと教えてくれることもあります。ただ、最後は自分の目で見て確かめることです。1、2回だけではわからないことも多いので、何回も足を運んでチェックすることが大事です。
自分が住環境に何を求めるかをチェック
① 「利便性の高い物件」の落とし穴
マイホーム購入の際、「買い物」「病院」「駅の近くかどうか」などを見ている方は多いと思います。「病院」「スーパー」などはマイホームの近くにあった方が便利です。
ただ、駅が近くて、商業施設が近くにあっても困ることがあります。こういう物件は、「生活利便性はよいが、夜遅くまでうるさい可能性が高い」ということです。電車の音は終電まで運行の音がするかもしれません。また個人診療所だけではなく、総合病院も近くにあると便利ですが、夜に救急車の音がするという可能性は否めません。
「静かで日当たりもよい住環境」を求めるならば厳しい制限がある「第一種低層住居専用地域」が静かで日当たりもよい物件が多いおすすめできる用途地域です。ただし、スーパーなど一部商業施設の出店が制限されています。買い物などには少し不便があることも多いです。
② 自分がどのような住環境に居住したいかを明確にしてチェック
用途地域は、物件の広告には必ず明記されています。もし気になった物件があったら、用途地域もチェックしてみてください。そして、実際に足を運んでみて、自分がもしここで生活した場合、買い物はどうするか、利便性を取るか、静かな住環境をとるかなどシミュレーションをしてみるのがよいでしょう。なぜなら、「実際にどのような住環境に居住したいか、生活利便性がよい方がよいか静かな環境がよいか」はわからないからです。住み始めてから後悔しないためにも、できれば、朝、昼、夜と各時間帯でチェックできるとベストです。ただし、用途地域は見直しが入るため、購入した時の用途地域が100%維持されるかどうかは、確約できません。
実際に何度でも足を運んでみることが大事
以上、マイホーム購入の際に見落としがちな3点について述べました。「100パーセント理想のマイホーム」を得ることはなかなか難しいのですが、「理想に近い住まい」を得ることは、可能です。気に入った物件を見つけたら、間取りなどだけではなく、この3点もぜひチェックしてみてください。
宅地建物取引士の法定講習では「現場をよく見てチェックすることが大事」と何度もたたき込まれます。気に入った物件を見つけたら、間取りなどだけではなく、見落としがちなことも自分の目で納得のいくまで何度も確かめましょう。
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木暮ゆい
株主優待中心の日本株、海外高配当株、債券、投資信託、純金、プラチナ、銀積立、ソーシャルレンディング等に投資中のライター。最近では優待クロスでの株主優待品を取得と、ふるさと納税に夢中です。
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