住宅ローン控除とふるさと納税 上手に併用してみよう

木暮ゆい

2018.11.22.(木)

日本経済新聞によると、2018年9月1日時点の調査では、246の自治体で3割を超えていたふるさと納税返礼品を10月末までに見直す自治体が相次いでいます。そして、総務省の通知どおりの還元率3割の返礼品が多くなってきました。

ただ、土日限定でお得な返礼品を提供する自治体もあり 、ふるさと納税からはまだまだ目が離せません。ふるさと納税は「節税」ではなくて、本来居住地自治体に納付すべき税金を他の自治体に寄付する制度ですが、寄付の後の返礼品が届くのでお得に感じますね。

ただ、住宅ローン控除がある方は、ふるさと納税で寄付をしても無駄になってしまうのでは?と考えている方もいるかもしれません。でも、ふるさと納税が可能な場合もあります。ここでは自分がふるさと納税を活用できるかどうかを判断するための注意点、おすすめのシミュレーションサイトなどを紹介してみます。

住宅ローン1年目 ワンストップ特例制度との併用

ふるさと納税の「ワンストップ特例制度」は5つの寄付先までなら申請書を送るだけで確定申告なしで住民税から寄付分が控除になる制度です。ただし、このワンストップ特例制度は、「確定申告をしないことが前提」。

住宅ローン1年目では、確定申告が必要となるためワンストップ特例制度は利用できません。ワンストップ特例制度を選択したとしても、確定申告が優先されるので申告した分がまるまる損になることはありません。

ただし、確定申告の「寄付金控除」を利用する必要があります。ワンストップ特例制度を利用した場合は、所得税からの還付はなく、すべて翌年度分の住民税からの控除になるのでこれも注意です。
あとから「しまった」と思わないためにも、この点は確認しましょう。

住宅ローン控除を使うとふるさと納税は使えない?

住宅ローン控除を使うとふるさと納税は使えないのでしょうか?
ここでは、年収600万円の例を検証してみます。下記のサラリーマンの場合住宅ローン控除額は下記のとおりです。

【年収600万円(年俸制)東京都在住 30代共働きフルタイムサラリーマン 子供なし】
生命保険料、医療費控除など考慮せず

・新築マンション
・夫名義年末の元金残高1,700万円
・住宅ローン 残り18年

・年間厚生年金保険料549,000円
・健康保険料297,000円 (交通費は考慮せず、年俸制月50万円支給で計算)
・年間雇用保険料18,000円

・年間所得税 208,300円 住民税309,000円
・住宅ローン控除減税額 1700万円×1%=17万円

この場合、住宅ローン控除減税額は17万円です。そして、住宅ローン控除減税後の金額は下記のとおりです。

・所得税38,300円 住民税309,000円

健康保険料は都道府県ごと、住民税も自治体ごとによって異なるのでおおまかの金額です。ここからふるさと納税限度額を計算します。
計算式は以下の通りです。

(1)所得税の控除
(ふるさと納税寄付額-2,000円)×所得税率(所得金額によって変わる)

(2)住民税からの控除(基本分)
(ふるさと納税寄付額-2,000円)×10%

(3)住民税からの控除(特例分)
(ふるさと納税寄付額-2,000円)×(100%-10%(基本分の税額控除)-所得税率)

大切なのは「限度額」。ふるさと納税の寄付で上手に調整

しかし、計算式がわかっても、限度額をその都度計算するのは面倒なもの。そこで利用したいのが「シミュレーター」です。

ここではおすすめのシミュレーターを2つ紹介します。

(1)細かく設定できて無料 「ふるさと納税」還付・控除限度額計算シミュレーション ふるさとチョイス

ふるさと納税の大手ポータルサイト「ふるさとチョイス」の計算シミュレーターは確定申告A、確定申告Bと細かく設定でき、住宅ローン、医療費控除にも対応している優れものです。

さらに「サラリーマン限定!控除額計算シート(エクセルシート)」もダウンロードできます。寄付金額に対する税金の軽減額を算出してくれるありがたい計算シートです。100%正確ではありませんが、税理士法人エム・エム・アイが監修しているので、かなりの精度です。これらのシミュレーターが個人情報の提供なしに無料で利用できるのです。

ここで、上記のサラリーマンの例をふるさとチョイスのシミュレーターで計算してみましょう。

すると、限度額78,225円までの寄付ならば住宅ローン控除と併用できることがわかりました。
確定申告を利用した場合、所得税7,800円、住民税68,200円の還付があります。居住している自治体によって若干金額は異なりますが、大体の目安がわかるのがありがたいですね。

(2)住宅ローン控除とのシミュ―レーション可能 ふるさとぷらす

このサイトでは医療費控除の項目はありませんが、住宅ローン控除の項目があり、数字を入力すれば大体の目安が計算できます。さらに、多様な家族構成パターンや参考例が掲載されているので、参考例を読むだけでもふるさと納税についてかなり詳しくなることでしょう。

住民税は各自治体によって均等割り分が異なるので、必ずしも正しい数字とは限りませんが、これらのシミュレーターを利用すれば、容易に限度額の目安を計算することが可能です。

シミュレーターを利用して計画的にふるさと納税を活用しよう

まずは、前年度の年収、住宅ローン控除額をシミュレーターで計算して、大体の寄付額を決めて、早めに計画的にふるさと納税を行いましょう。そして、年末調整で自分の住宅ローン控除額などがわかったら、シミュレーターで再度計算。限度額いっぱいまで寄付を行うのが効率的でおすすめです。

年末にかけこみ納税をされる方も多いですが、年内の決済締め切りに間に合わなかったり(ポータルサイトでは12月31日の決済の自治体が多いですが、それ以外の場合自治体によって異なります。)、申し込みしても決済を忘れたり、一気に寄付した結果大量の生鮮品が届いたりなどの失敗もあります。

これまでふるさと納税を活用していなかった人は、この機会にシミュレーターを利用して限度額を知り、お得に計画的に返礼品をゲットしてみてください。

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木暮ゆい

株主優待中心の日本株、海外高配当株、債券、投資信託、純金、プラチナ、銀積立、ソーシャルレンディング等に投資中のライター。最近では優待クロスでの株主優待品を取得と、ふるさと納税に夢中です。

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