FPが慎重な人にもおすすめできる金融商品3つ

寺野裕子

2018.09.27.(木)

日本人の個人金融資産の8割以上は、今でも預金を中心とした円資産に偏っています。(参照:日本銀行2018年6月公表分「資金循環統計」)

運用には安定性を重視した預金メインの貯める運用と、収益性を重視した殖やす運用、つまり投資があります。貯める運用に偏っている状態は、実は石橋をたたいてお金を管理しているつもりがリスクとっていることにもなります。リスクを減らすためには殖やす運用も効果があるのです。

今回は慎重なお客様でもお金を守るという視点からおすすめしたい金融商品を3つ選んでみましたのでご紹介させていただきます。

運用方針に迷っている間はネット銀行をメインに有利な金利の定期預金で待機

まずは貯める運用商品を紹介します。
最近は金融機関によっては「スーパー」がつく名前の定期預金でさえ普通預金レベルのものが多いです。

しかし探してみると、1年満期程度の定期預金でも0.2%程度の金利を設定して販売している金融機関もあります。

0.2%程度といっても低金利には違いないので5年以上といった長期での預け入れはおすすめできません。

1年くらいは使わないけど、普通預金に置いておくのはもったいないといった場合や、運用方針が決まっていない時の一時的な待機先として活用するといいでしょう。

有利な金利を設定しているのは、ネット経由で申込する定期預金が多いです。

たとえば、香川銀行の「セルフうどん支店」では一人100万円までと上限はありますが税引き前年率0.27%の定期預金があります。(2018年9月25日執筆時)

これらの有利な金利を設定されている定期預金は、金融機関によっては期間限定のものも多いので、仮に1年経過後まだ運用方針が決まらずに預けていた金融機関の金利キャンペーンが終わっていた場合、情報をチェックして他の金融機関にうまく乗り換えながら使うもの良いかと思います。

今後の金利上昇を期待するなら個人向け国債・変動金利型10年満期

個人向け国債は個人が最低1万円から購入できる日本が発行する債券です。満期まで金利が変わらない固定金利型の「固定5年」と「固定3年」と、半年ごとに金利が変動する変動金利型の「変動10年」があります。3種類とも満期まで年2回の利払いを受けることができます。

この3種類の中からお金を守りながら少しでも殖やすためにおすすめするのは「変動10です。

2018年10月15日発行の固定5と固定3の税引き前利回りは0.05%(税引き後0.0398425%)です。普通預金より良いとはいえ、3年や5年間この利回り条件で固定されてしまうのは、なんともさびしい条件といえます。

同じく2018年10月15日発行の「変動10年」は税引き前利回りは0.07%(税引き後0.0557795%)です。こちらも、現状では特別、魅力があるとは言い難いですが、変動10年は利回りが半年ごとに見直される仕組みになっているので、今後、金利が上がることを想定するならば運用商品として選択肢に入ってくるでしょう。

固定10だと、「10年は長い!」と感じる人もいるかもしれませんが、発行後1年経過すれば途中換金ができます。途中換金時には直近2回分の利子に一定の比率を掛けた金額が差し引かれますが、元本は確保されています。もし、途中で、お金が必要になった時も引出して使える仕組みとなっています。

円安による物価上昇リスクに備えて投資信託を活用した外国資産への投資商品

円安・物価上昇への備えのため米ドルを中心とした外貨建ての株式や債券を投資対象とした投資信託を、皆さんの大切な資産を守る目的として活用することをおすすめします。

冒頭で日本人の保有金融資産の8割以上が円資産に偏っていることを伝えました。これは大切なお金をリスクのある資産に預けてまで減らしたくないというお気持ちの表れだと思います。ただ、このリスクをとらない行動が実はリスクにつながっていることを改めて伝えたいと思います。

これまでの日本では円高・デフレつまり物価が上がらない状況が続いてきました。その場合、低金利の預貯金に預けていても、モノの値段が下がっていますので、お金の価値は自然と上がります。極端な話、100万円を現金で持っていても、モノの値段が下がってくれているので買える量は増える。

つまり円高・デフレ下では、円の資産価値が上がるということになります。

円資産の預貯金メインということはデフレへの備えには対応できているということになります。

しかし、今後、円安となり円の資産価値が下がり、円に換算したモノの値段が上がった場合にはどのようなになるかイメージしてみましょう。

例えば、1ドルが100円の時に100ドル、つまり1万円だった米国のホテルが、1ドル200円になった場合、同じ100ドルの宿泊料でも円に換算すると2万円になります。円安は円の資産価値を下げる要因となり、もし円安により物価が上がった場合には、低金利の預貯金では備えにならないということになります。

まとめ

慎重だからこそ、円高、円安どちらに触れても資産価値を守れるように、円建て資産と外貨建て資産をバランスよく保有しておいていただきたいと思います。

つまりは、どのような状況下でも安心して生活するための金融資産の組み合わせには「国際分散投資」がおすすめということになります。

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寺野裕子

CFPファイナンシャル・プランナー。てらの・ファイナンシャルプランニングオフィス代表。
「ファイナンシャルプランニングは100人100様」をモットーに、一人ひとりに最適なライフプランの実行支援を行うほか、講演活動も行っている。

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