IPO株初心者の疑問「手続き方法」「抽選に当たるには?」を解説

伊藤英佑

2018.09.27.(木)

IPO当選の手続きの流れ:当選後の手続きを忘れないで

IPO株(新規公開株)は非常に人気が高く、入手は非常に困難です。

今回は、IPO株の当選・入手確率を少しでも上げるためのIPO当選方法を解説します。

まず、IPO株の申込・購入は通常の株式売買とは異なる特別なプロセスがありますので、基本的な用語は知っておきましょう。

IPO株の申込は、ブックビルディングという手続きで申込に応募し、抽選で当選した場合には当選後に購入手続きをする必要があります。ブックビルディング申込と、当選後の購入という複数回の手続きがありますので注意しましょう。

ブックビルディングの申込時には仮条件の価格というのがあり、株価が上限から下限の仮レンジで示されています。仮レンジのいくらで申込をすべきかについて、IPO株の入手が最大の目的の場合は、上限で申し込みましょう。決定した公開価格より下の価格で申込をしていると抽選から外れてしまいますし、優良なIPO株はまず間違いなく上限で価格決定がされます。

IPO株に当選したら、ネット証券でしたらネットのクリックで手続きできますので、スケジュールを必ず確認しておきましょう。IPO株の抽選は高倍率なのに、運良く当選しても購入手続きをしないで忘れていると購入ができなくなってしまいますので注意してください。

IPO当選のコツ1:主幹事証券に口座を持つこと

IPOの際には、IPO株をメインで取り仕切る「主幹事証券会社」がいて、その他に「幹事証券会社」がいます。既に上場している会社の株式と異なり、IPO株は幹事になっている証券会社の口座でしか購入できません。通常、1社のIPOにつき5~10社程度の証券会社が幹事団に入りますが、IPO株を扱う配分は8割~9割方が主幹事証券になります。

そのため、まずは主幹事証券に口座を持ち、IPO抽選申込をすることが基本戦略として考えられます。

主幹事証券は伝統ある対面の証券会社が強く、有力なIPO株は、主に野村証券・大和証券・SMBC日興証券・みずほ証券が主幹事証券を担っていることが多いです。証券会社側にとってはIPO株は重要な営業ツールですから、担当営業パーソンと良好な関係を築いたり、継続的な取引で手数料を落とすことが、IPO株の入手に繋がります。

ただ、投資資金をたくさん持っている人が優遇されるので、裁量でIPO株を割り当ててもらえるのは数千万円単位の資金を入れたり取引をしている人になるようです。あるいは、新規獲得でポテンシャルが大きい顧客だと認識してもらうことが重要になります。

IPOを取り扱うあらゆる証券会社に口座を作り、営業パーソンの営業成績に貢献しながら、場合によっては取引支店を変えたりしながらひたすらIPO株の申込をしてIPO株を獲得していくという強者もいるようです。資金を持っている人は、対面証券をうまく使いこなすことが早道の1つでしょう。証券会社に裁量ではない抽選による取り扱いの有無も確認しながら、口座を開設しておくことには損はないでしょう。

なお、稀に、あまり資金も入れておらず取引実績もないのに、急にIPO株の勧誘の電話が来ることがありますが、そのような場合は不人気なIPO株の可能性がありますので、業態・業績がどのような会社であったり前評判を調べるなど注意をした方がいいでしょう。

IPO当選のコツ2:SBI証券でIPOチャレンジポイントを貯める

次はネット証券です。まず主力はSBI証券です。SBI証券はネット証券で口座数・預かり資産額で日本一の規模のネット証券で、ほぼ全てのIPO株の幹事証券会社に名を連ねています。近年は主幹事証券の引受も積極的にしていて、主幹事案件もあります。

IPOへ申込を行い落選するとIPOチャレンジポイントというポイントが付与され、ポイントを貯めるとIPO株に当選することができます。また、申込枚数分の資金を証券会社に入れる必要がありますがIPOの申込枚数を増やすほど当選確率が高くなります。

そのため、余裕資金をSBI証券になるべく多く入れ、まめにログインしてIPO情報を確認し、ひたすらブックビルディングに申込をする、そして、慣れてきたら、IPOについて研究し、有力だと思う会社のIPOでIPOチャレンジポイントを使ったり申込枚数を増やすというのが基本戦略と言えるでしょう。

また、マネックス証券や松井証券は一定の幹事証券の扱いがあり、完全抽選の制度を採用していますので、口座を作って抽選申込を続けることも並行して行うと良いでしょう。

まとめ

主幹事の取り扱いが多い対面の証券会社で営業パーソンとうまく付き合うのは資金がたくさんある人向けにはなってしまいますが、数百万程度の投資の余裕資金があってSBI証券をはじめとしたネット証券を活用しながら抽選申込にトライを続ければIPO株の入手はできる可能性が高いでしょう。

IPO株の抽選申込は、抽選に申し込んで外れてもお金を失うことはありませんから、倍率は高いので抽選に外れても当然というくらいの気持ちで気にすることなく手間を惜しまずに抽選申込に参加を続けるほどIPO株の入手可能性は高くなるでしょう。

他にも、有名ではない穴場となる証券会社では口座数や抽選に参加する人自体が少ないため、口座開設をして一定資金を入れ抽選申し込みに参加すると意外と当選するということもあるようです。IPO情報サイト等で幹事証券がどこかを確認しながら、多くの証券会社で申込をするほど、IPO株当選確率は上がるでしょう。

その分、確認作業の手間が大変になりますので、IPO株取得への情熱や手間と成果との兼ね合いで無理のないように続けていくのが良いかと思われます。

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伊藤英佑

伊藤会計事務所代表/早稲田大学政治経済学部卒。早稲田大学大学院ファイナンス研究科修了、AFP(ファイナンシャルプランナー)保有。 大手監査法人を経て、2005年 伊藤会計事務所開業(現任)、ベンチャー企業の支援業務及び資産管理サービスを行う。複数のベンチャー企業の非常勤・社外役員も歴任。資本政策、IPO、M&Aに強い。資産管理サービスは、相続税・法人税・所得税等の税金対策及び税務申告、資産活用全般やライフプラン向上を見据えた総合的なコンサルティングやフィナンシャルサービス等を個人・法人へ提供している。 長期分散投資を志向した資産運用も自ら行っており長年の経験がある。https://cl-souzoku-tokyo.com/

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