退職して分かった、会社員とは違うお金回りのあれこれ

高橋禎美

2018.06.21.(木)

私は、大学を卒業後に入社した会社を25年目で辞めました。個人で仕事をしていこうと決めて、退職したのです。ひとつの会社に勤務していたので、「退職する」ということが私にとっては初めての経験です。年金は、税金は一体、どう変化するのだろう?と不安でした。

そこで、退職して初めて経験した、お金周りの手続きについてまとめてみました。退職すると、仕事が変わる、働き方が変わるということだけではなく、自分の「お金周り」が変化するのです。

転職する場合

次の職場へ持ち越すものがあります。辞める会社での手続きが必要ですので双方の会社に確認しておきましょう。

自営業となる場合

【健康保険】

健康保険は、会社の健康保険に加入していましたので、これを会社の健康保険組合に返却して、国民健康保険に切り替えます。国民健康保険料は、健康保険では保険料を会社が半分負担してくれていましたが、これがなくなり全額自己負担になります。

また、国民健康保険料は、前年の所得および加入人数に応じて金額が決定しますので、驚くような額の保険料になりました。退職が会社都合に起因する場合では、所得が減少するということで健康保険料がぐっと下がることがありますので市町村に確認しましょう。健康保険は、退職する会社の健康保険組合に2年を期限に加入し続けることができます。退職する会社に確認しましょう。

【年金】

厚生年金から、国民年金へ切り替えることになります。国民年金保険料は、金額が国で決定されるので市町村の窓口で切り替えの手続きをします。4月に納付通知書が届きます。口座引落としか現金振込みかを選択します。前納制度を利用すると月々納付よりも割引が少しありますので、私は国民年金保険料の納付は現金での1年前納振込を選択しています。

国民年金保険料の前納ですが、平成29年から、2年前納割引制度に口座振替以外にも現金振込み・クレジット引落としが可能になりました。平成30年と平成31年の2年分の保険料を口座振替で前納すると、月々支払う場合に比べて2年分で15,650円の割引となりますのでお勧めです。現金・クレジット引落としでは14,420円の割引となります。

転職でも自営でも共有

【退職金】

退職金は、1月始まり12月までを1年とした、その年の所得になりますので、退職金には課税されて、所得税を払わなければいけません。これは、退職する際に会社が予め対応してくれて、退職金から所得税額を差し引いて振込んでくれる場合がありますが、会社の対応がない場合は、自分で確定申告をして納税することになります。退職する前に、会社に確認しておきましょう。

【住民税】

住民税は前年度の所得によって金額が決定します。ですので、退職した次の年に納税通知書が届き、転・退職する前の年の所得に対してかかる住民税を払うことになるので、払えるように心の準備が必要です。住民税の額は、課税所得の10%です。

【財形貯蓄】

社内で財形貯蓄制度があれば、転職先に持ち越せるのかを確認しましょう。転職ではない場合は、解約の手続きをします。

【企業年金】

私が退職した会社では、企業型確定拠出年金制度がありましたので、これを個人型確定拠出年金へ切り替えました。退職後6か月以内に切替え手続きを完了しないと、積み立ててきた年金資産は国民年金基金連合会に自動的に移換されてしまいます。<確定拠出年金法第83条>

参考:厚生労働省「確定拠出年金」

期限切れで自動移換されると、無利息の現金の状態で管理されて運用の指図ができないので、年金を殖やしていくことができません。それでも、管理手数料は差し引かれてしまいます。また、自動移換中は老齢給付金を受けるための加入者期間に算入されないため、受給開始の時期が遅くなる可能性があります。デメリットが大きいので、手続きの期限は守りましょう。

手続きに際しては、金融機関の選定から自分でしますので、私は、いくつかの金融機関から資料を取り寄せて、そのうち数社に電話で内容の問い合わせをしました。管理に係る手数料やどれほどメニューを用意しているかなどを数社で比較して決めていくと良いでしょう。

退職に際しては、やらなければいけない手続きがあり、辞めた後も、あれこれと忙しかった記憶があります。

今、個人で仕事を始めて2年が経ちました。昨年に、国民年金保険料を、1年分まとめて納付するという手続きをしていたことを失念しており、納付通知書が届いて驚きました。おまけに同時期に固定資産税の納付通知も届いて、予定外の支出が続きました。4月から6月頃にかけて、ある程度まとまった金額が必要になるということを、しっかりと覚えておく必要があります。

独立して感じたことは、会社員の時よりも自己管理が必要になるということです。気を引き締めて対応していきたいと思います。

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高橋禎美

ファイナンシャルプランナー/ 一種証券外務員/ パーソナルカラーアドバイザー
大手アパレルメーカーを退職後、FPとして独立。個人FP相談や投資初心者の女性に向けた「はじめての投資」セミナーを開催中。お金とファッションに興味のある30代以上の女性に支持されている。

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