知って得する!アクチュアリーが語る「収入保障保険」とは?

添田享

2018.05.14.(月)

前回は、亡くなられた際に保障する保険の定番として定期保険があること、また、定期保険では、若い頃に亡くなられても高年齢で亡くなられても受け取れる金額が一定であるという問題点があることをご説明致しました。

今回は、その問題点を解決する「収入保障保険」についてご説明致します。

収入保障保険とは、保険期間内に亡くなられた場合、保険期間の終了時まで毎月一定額(例えば10万円など)が支払われるものです。ただ、保険期間の終了直前で亡くなられる場合は、支払われる期間が極端に短くなることから、最低支払保証期間(例えば5年など)があるものが一般的です。

では、ここでは亡くなられた場合に受け取れる金額の例を挙げてみましょう。

例えば、30歳に収入保障保険に加入して、保険期間を65歳までとすると、30歳で亡くなられた場合には、合計で10万円×12×35年=4,200万円が支払われることになります。一方、高年齢で亡くなられた場合、例えば60歳の場合には、合計で10万円×12×5年=600万円となるわけです。このように、支払われる金額の合計が、亡くなられる年齢が高齢になるほど減少していくという効率性を持ち合わせています。

このように効率的であることから、一般的に保険料を低く抑えることができ、かつ、収入保障保険では解約返戻金のない無解約返戻金型が一般的であることから、更に保険料が安くなっています。ですので、最近の保険の営業の方は、万一の際の保険商品として収入保障保険を勧めてくると思います。

なお、収入保障保険は、原則、毎月一定額を受け取る仕組みとなっていますが、これを亡くなられた際に一括で受け取ることも可能です。その場合は、毎月受け取る場合には利息が考慮されているので、一括で受け取る際はその利息がなくなり、受取総額が減少することには注意が必要です。

ただ、毎月受け取ることと一括で受け取ることの大きな違いは税制です。ここでは、被保険者を夫、保険金受取人を妻として考えてみましょう。

毎月受け取ることを選択する場合は、まず亡くなられた年に、もし一括で受け取ったときの評価額について相続税として課税されます。その後、2年目以降は、年金形式で受け取るということから、雑所得として所得税が課税されます。

一方、一括で受け取ることを選択する場合は、亡くなられた年に相続税が課税されるのみとなります。

では、どちらが支払う税金が少ないかというと、他の相続財産にもよりますが、相続税の算定の際の基礎控除を活用できることもあり、一括で受け取る方が税金は少なくなる傾向にあるようで、実際にも一括で受け取る方が多いようです。

このように、万一、亡くなられた場合は、その後の保険金の受け取り方にも留意を必要とするわけですね。

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【前回の記事はこちら】
死亡保障の保険選びはココに注目!

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添田享

日本アクチュアリー会正会員、日本証券アナリスト協会検定会員。1級DCプランナー。アクチュアリー・ゼミナール講師。大学、大学院で数学を専攻し、大学院修了後、アクチュアリー候補生として信託銀行に入行。その後、証券会社、生命保険会社などで一貫してアクチュアリー業務に従事。
アクチュアリーの中でも、生保アクチュアリー、年金アクチュアリー双方で業務経験が豊富である数少ないアクチュアリー。現在は、アクチュアリーの業務経験を活かして、アクチュアリー試験などの金融関連資格の講師、数学の講師など幅広い分野で活躍。

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