【完結】小学生でもわかるビットコイン⑧ 本当の価値がわかるのは未来

ルウ・ハイアン

2017.12.02.(土)

<前回のあらすじ>
ビットコインが欲しい小学生サトシ(12)は、母親の美奈子(38)からビットコインの入手方法、歴史、独自の管理システムなどを教わり、ビットコインの知識をどんどん深めていった。そんなある日、夏休みを迎えたサトシは遠くに住んでいる父親・悠次郎(39)の元へ新幹線を乗りついで向かった。サトシは悠次郎からビットコインをもらい、ビットコイントレードにチャレンジしてみたところ、見事取り引きに成功!
その後美奈子のもとに帰り、真っ先に渡したものは……。

「ただいま〜」

「おかえり。パパのところは楽しかった?」

「うん、まぁまぁね。」

「そう。いろいろ遊びに連れていってくれたりした?」

「うん、動物園にも行ったし、スカイツリーにも登ったよ。」

「……そう、よかったわね。」

「ママ、これ。」

「!! 何、これ?」

「プレゼントだよ。」

「いや、そうじゃなくて、お土産買うお金なんて渡してなかったでしょう?まさか、あの人が買ってくれたの?」

「う……うん、まぁ、そう。」

「そうなの!それじゃ、お礼の電話をしないと。特に理由もなくプレゼントをもらった時は、ちゃんと言わないと。」

「あ、あ、あ、……ママ、ごめんなさい。それ、本当は僕が買ったんだ。」

ママはしゃがんでサトシと同じ目線になると、サトシの頭を撫でながら言った。

「もう……すぐにバレる嘘はついちゃだめよ。嘘をつくなら、ちゃんとママを騙し通せる嘘をつきなさい(笑)。」

「そんなの無理だよ。ママは頭が良すぎるんだから。」

「頭なんかよくなくたって、あの人がこんなプレゼントなんてするわけないってことぐらいわかるわよ。」

「ビットコインで買ったんだ。正確にはビットコインの取引で儲けたお金を使って!」

「そう。ありがとう。それでも、あなたが買ってくれた初めてのプレゼントだもの、大切に飾るわ。」

「ビットコインってすごいんだよ。値段の上がり下がりがすごくて、値段が下がったら買って高くなったら売るのを繰り返しただけなんだよ。」

「ラッキーだったわね。ニュースを知らない方がうまく取引できるかもね。」

「それって、どういう意味?」

相場は感情が支配している

「サトシはどうしてビットコインの値段が上がったり下がったりすると思う?」

「それって前にも話したよね。欲しいと思う人がいっぱいいるからだろ?
下がるのはなんでだろう?……不安になるから?」

「まぁ、そうね。人間が取引をしているから、感情の影響を受けてしまうのね。」

「ずっと持っておけばいいのに……。」

「でも、値動きが激しいとね、買った後にすぐ後悔するの。『損するかもしれない』って。だから売ろうとする。何かのきっかけで、売りが殺到して、あっという間に値段は下がることはよくあることよ。」

ビットコインが隆盛すると損する人たち

「じゃあ、今日はもう少し深い話しよっか。ビットコインを欲しがる人は、どうして欲しいと思うの?」

「すごい便利だからだろう?世界共通でインターネットで使える最初の統一通貨だって。」

「将来すごい便利になる……かもしれないわね。未来にはもっと必要になっているかもしれない……だから、今のうちに買っておこう、という人が思うから値段があがってるのね。」

「うん。将来、広まるのが確実だから、今のうちに買っておこうって気持ちはよくわかる。」

「でも、もう少し想像してみて。そうしたら、今使ってるお金はどうなる?」

「……価値がなくなる?」

「さぁ、どうなるかしらね。もし、そうなったら銀行とか国とか困るところがいっぱい出てくるんじゃないかしら。」

「そっかぁ。」

ビットコインの将来はね、正直まだわからないの。ブロックチェーン技術は、まだ開発途上の技術だし、未来はあると思うけど、これまで通貨を発行していた人たちにとっては、誰もが通貨を発行できるようになる未来を少しも望んでいないと思うの。」

「誰にも管理されないってことが、ビットコインの良さだけど、それが嫌な人もいるんだ。」

「ヨーロッパのエストニアという国では独自にデジタル通貨(エストコイン)を発行しているけど、それをよく思わない人もいる。エストニアはユーロ加盟国なのに、勝手に通貨を発行するな、ってユーロの偉い人から言われてる。それから、いま基軸通貨はドルだけど、ドルよりもビットコインの信頼度が上になったら、アメリカはとても困るから規制する可能性があるわ。中国はすでに規制を始めてるわね。」

「じゃあ、ビットコインはだめなの?」

「ビットコインの弱点は、あると便利だけど、ないと困る人がまだいないという点なの。現在は、ほとんどの人が値上がり益を期待して投機しているような状態ね。そんな時に、国家が共同して自分たちで、独自のデジタル通貨を発行します、と宣言したらどうなると思う?」

「じゃあ、これから暴落するの?」

ビットコインは暴落するのか?

「これまでバブルって言われてきたものは、すべて例外なく暴落してる。オランダのチューリップ相場が有名だけど、日本にもバブルはいっぱいあったわ。古くは茶器、金魚……、現代になってからは土地や株式とかね。でも、価値はゼロになるわけじゃない。一時的に行き過ぎた価格が調整をするの。」

「調整って?」

「一時的な価格の揺れ戻しのことよ。急激に価格が上昇してきたモノは、必ず揺れ戻しがあって、価格が急激に下がることがよくあるのよ。」

「いまだって、よく暴落してるよ。すぐに戻るけど……。」

「ビットコインはしばらく、いまのような乱高下する状態がつづくと思うわ。値段が収束して落ち着くのは2~3年後じゃないかしら。ブロックチェーン技術が確立もこれからだし、盗難リスク問題など解決しなきゃいけない問題も山積みだからね。」

「これまでママが話していたことだね。」

「ビットコインはね、すごく魅力的なんだけど、一緒にいると問題が後から後から出てくる、そのくせ期待感だけは大きくて、まるで…………」

「まるで、……パパみたい?」

「…………さぁ、夕飯の準備をしましょう(笑)。」

「パパが今度うちに戻ってくるって言ってたよ。」

「まぁ、期待しないで待ってましょう。いつか、ちゃんと答えが出ると思うから。これもビットコインと同じよ。2〜3年後には答えが出ると思うから焦らないことよ。」

「ママはCoolだね。」

「だって、ママはビットコインを以前に買ってるからね。答えは将来ちゃんと出るはずだから待ちましょう。」

<サトシがわかったこと>
1、 ビットコインが普及すると困る人もいる
2、 ビットコインの本当の価値がわかるのは、未来。
3、パパとママの関係にも答えがいつか出る


~小学生でもわかるビットコイン完~

【前回の記事はこちら】
小学生でもわかるビットコイン⑦ ぼくでもできた!ビットコイントレード

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ルウ・ハイアン

文筆家・歴史家として各メディアに寄稿。投資家としての側面も持ち、投資界隈の話題には事欠かない。また経済のトピックを誰にでもわかるように話す技術には定評がある。映画や書籍、または海外ゴシップにも精通している。日本語の他に、中国語・英語も堪能。

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