【永久保存版】抑えておきたい所得控除6種類とその内容

後藤あき

2017.12.08.(金)
申告手続き

年末が近づくと年末調整や確定申告手続きに忙しくなる方も多いのではないでしょうか。年末調整後の還付金に一喜一憂するのもこの時期ならではですね。

さて、皆さん、『控除』と聞いて、何を思い浮かべますか?一番身近なものだと、配偶者控除や扶養控除でしょうか。控除とは、その名のとおり、ある金額から一定の金額を差し引くことをさしますが、知らないだけで申請せず、取りこぼしている控除があるかもしれません!

今回は、所得控除についてその種類と、それぞれの控除を受けるための条件や、控除額をご紹介します。

控除は大きく2種類ある

控除と一言で言っても、実は『所得控除』『税額控除』の2種類あります。

所得控除は、課税対象となる所得から一定金額が差し引かれ、税額控除は、算出された納税額から一定金額が差し引かれます。言い換えると、所得控除は納税額を算出する過程で差し引かれ、税額控除は、算出後の税額から差し引かれます。

所得控除の代表的なものが基礎控除や配偶者控除です。俗に言う「住宅ローン控除」は、税額控除の代表格といえるでしょう。今回この2種類のうちの、所得控除について紹介します。

所得控除の種類は、なんと14種類!

【所得控除に該当する控除一覧】
・基礎控除
・配偶者控除
・配偶者特別控除
・扶養控除
・障害者控除
・寡婦(寡夫)控除
・勤労学生控除
・雑損控除
・医療費控除
・社会保険料控除
・小規模企業共済等掛金控除
・生命保険料控除
・地震保険料控除
・寄附金控除

特に覚えておきたい所得控除は6種類!

①配偶者控除

配偶者の所得が年間で38万円以下の場合、対象となります。控除金額は38万円。ただし、配偶者が、12月31日の時点で70歳以上の場合、控除額は48万円となります。多くの会社員の場合は、年末調整で申告、適用されます。

②配偶者特別控除

配偶者特別控除は、配偶者の所得が38万円超76万円未満の場合に対象となります。控除金額は一定ではなく、配偶者の所得に応じて3万円~38万円の間で段階的に設定されています。こちらも会社員の場合には、年末調整にて申告、適用となります。

③扶養控除

その年の12月31日現在の年齢が16歳以上の親族で、所得が38万円以下の生計を一にする扶養対象者がいる場合、扶養控除が適用となります。控除金額は、扶養家族の年齢によってことなりますが、19歳以上23歳未満が一番、金額が高く、63万円となっています。これは学費など掛かる費用が多いことを考慮した設定となっています。

④雑損控除

実はあまり知られていない雑損控除ですが、これは、災害や盗難もしくは横領により個人資産に損害を受けた人に対する控除です。

控除額=「直接被害額」+「被害により必要となった費用」―「補填金額」―「総所得金額の10%」または「災害関連支出の金額(※)」―5万円、のどちらか多い方が雑損控除の金額とされています。

例えば、台風や犯罪により窓ガラスが割れた場合、窓ガラス代+窓ガラス修理代から、保険金と所得の10%を差し引いた金額が、所得から控除されます。災害や犯罪など、被害にあった場合には、しっかり申請し少しでも負担を軽くしたいものです。万が一のことだからこそ、覚えておきたい控除の1つです。この控除は、年末調整では対応していませんので、適用を受ける場合には別途、確定申告が必要となります。

注※)災害により住宅家財等が滅失・損壊した場合の取壊しや原状回復のための支出など。

⑤医療費控除

対象は医療費の自己負担分が年間10万円を超えた人です。

控除額=「総医療費」-「保険金などの補填金額」-「10万円」となります。なお、その年の総所得金額が200万円未満の人は、「総所得額の5%」の金額です。

ここで要チェックなのが、総医療費の計算方法です。実は医療費控除において医療費を計算する場合、同居する家族にかかった費用も合算できます。1人では年間10万円を超えない場合でも、家族を合算して10万円以上となる場合には適用となりますので、家族の医療費領収書は是非取っておくようにしましょう。ここでの医療費には、足の骨折によりやむなく利用するタクシーなど、交通費も含まれるだけでなく、自分で購入した風邪薬なども含まれます。

⑥寄附金控除

寄付金控除は国、地方公共団体や、特定公益増進法人などに寄付を行った場合に受けられる控除で、これを利用した制度に、「ふるさと納税」があります。控除額は、寄附金額から2,000円を差し引いた金額で、所得の40%が上限として定められています。ふるさと納税で良く言われる、実質2,000円の負担で、おトクにお礼の品がもらえるというのは、この仕組みから来ています。適用を受けるには、原則、確定申告が必要になります。ただし、ふるさと納税では、ワンストップ納税制度が導入されており、条件はあるものの、確定申告をせずに控除を受けることができますので、要チェックです。

まとめ

配偶者控除/配偶者特別控除/扶養控除:配偶者、扶養家族の所得や年齢で控除額が異なる!会社員の場合は、年末調整で、しっかり家族構成を反映させよう。

雑損所得:災害や犯罪にあったら、この控除が受けられることを思い出して!破損などにかかった費用明細や領収書は捨てずに取っておくこと。確定申告も忘れずに!

医療費控除:総医療費には、同居家族でかかった費用も合算できることを覚えておこう!通院のための交通費やお薬代も対象なので、領収書はしっかり管理しておくべし。適用には確定申告が必要。

寄付金控除:寄付を行った場合には確定申告をすれば控除可能。ふるさと納税の場合にはワンストップ納税などの制度も活用し取りこぼしを防ごう!

いかがでしたか?こうした控除は申告制のため、知っていれば対象だったのに!という控除があるかもしれません。面倒と思わず、ご自身に該当する控除制度があれば是非、申請してくださいね。

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後藤あき

ファイナンシャルプランナー(AFP)
交渉アナリスト

会社員、一児の母をしながらお金の知識を身近に感じてもらうべく、セミナー開催やコラム掲載活動を行っています。
知っていれば!の後悔を少しでも減らすお手伝いができたらうれしいです。

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