賢い老後生活を過ごすために 上手に貯めて使う簡単マネー・メソッド

ナカセコ エミコ

2018.04.01.(日)

「老後に向けてお金を貯めなくてはならない」ということは、誰もが漠然と感じていることでしょう。さまざまな情報が巷にはあふれていますが、毎日の生活においてどういう心構えで貯蓄をしていけばよいのか、実ははっきり分かっていないということがあります。菱田雅生著『お金を貯めていくときに大切なことがズバリわかる本』 より、どのような考え方や行動を持ってお金を貯めていったらよいのか、その基本的なあり方についてご紹介します。

余裕がなくても毎月の貯蓄を自動的にするシステム作り

家計における固定費を削減して貯蓄できる金額を増やすというのは、とても効果的な方法である。念のため復習しておくと、最低でも次の3つは年に1度は必ず行ってほしい。

  • ケータイなどの通信費の見直し
  • 保険の見直し
  • 住宅ローンの見直し

 

そのうえで、なかなか思ったように貯蓄できない人は、お金を浮かせて貯蓄する方法だけでなく、そもそも強引に貯蓄できるシステムを作ってしまう方法も検討すべきである。<226~227ページより引用>

20年もの間、独立系ファイナンシャルプランナーとして数多くの家計の見直しをしてきた著者は、貯蓄がうまくいかない人のたいていは、次の3つのどれかにあてはまっているといいます。

  • そもそも自分の家計を把握できていない
  • 安定的に資産形成をしていくための知識がない
  • お金を貯めるための習慣づけができない

 

自分の家計を把握したり、資産形成の知識を得ていくことは老後資産の形成にむける行動として今やトレンドです。しかし、そもそもの話としてお金を貯める習慣がついていないということが往々にしてあるのではないでしょうか。まず第一に、自動的に貯蓄することになるシステムを作ってしまうことをすすめています。余裕ができたら貯蓄しようなどと思っていても、一向にお金は貯まっていかないものです。余裕ができたら貯蓄するのではなく、余裕が無くても貯蓄することが大事なのだとか。毎月1万円でいいので、貯蓄する金額を増額してしまう。いちばんいいのは、会社員なら給与天引き、または金融商品の積み立てを行うこともよいといいます。最初は可能な限り、毎月の積立額を増やし家計がそれに慣れていくようにする。慣れていけば、自然にお金が貯まっていくようです。

 

趣味嗜好にかかる固定費を抑制してご褒美をつくる

TVを観なくなって(正確には、観れなくなって)、NHKの受診料を支払わなくなった。地上波のみで毎月1200円程度、衛星放送も入れて毎月2000円程度の受信料ではあるが、長年支払っていくとすると、けつこうな金額になる。中略

これは個々人の価値観の問題である。ただ、毎月2000円程度の固定費の引き下げでも、長い年月をかけると大きな金額になるという例を示したまでだ。<235~236ページより引用>

個々の価値観に基づく趣味嗜好の範囲の出費については、一概に無駄かどうかの判断は難しいものです。しかし、趣味嗜好だからといって出費の抑制をまったく考えないでいると、思ったように貯蓄していくことは困難であると著者はいいます。そのためには、定期的に趣味嗜好の整理をしていくことが重要ですが、一般的に大きな出費になりがちなのは、たばことお酒なのだとか。

たとえば、1箱500円前後のたばこを1日1箱吸っていると、1年間で18万円ほどの負担になり、10年間で180万円、20年間で360万円になってしまいます。仮に、年間10~20万円浮いたとしたら、海外旅行や車代にもあてることが可能です。1ヵ月単位で考えても、1万円抑えられたとしたら、そのうち半額は家族でランチをしたり、少しいいものを買ったり。ただ節約するだけではなく、自分に対してご褒美設定をすることで、やる気を高めることができるといいます。

浮いたお金の半額程度なら、ご褒美出費をしたとしても家計にはプラスの効果が残ります。何でもかんでも我慢するのはストレスになり逆効果。人生をよりよくするための見直しと消費の検討が重要なようです。

 

老後に向けて上手に貯めて使うクセをつける

お金は上手に貯めることよりも、上手に使うことのほうが難しいと著者はいいます。実際に老後を迎えてみると、貯蓄をとり崩しながら生活していくという経験をほとんどの人が今までとってきていないため、その塩梅が非常に難しいようです。生活水準というものは、一度上げてしまうと下げるのが難しいとよくいいます。だからこそ、自分の身の丈を意識しつつ、リタイア後の収支状況も予想しながら貯蓄していくということ自体が重要といえるでしょう。

老後生活は、とどのつまり、現在の延長線にあるのだと忘れないことが大切。現役世代のうちから上手に貯めて上手に使うクセをつけておくことが、来たる老後において大事な考え方と行動であるといえそうです。

タイトル:お金を貯めていくときに大切なことがズバリわかる本
著者:菱田雅生
発行:すばる舎
定価:1,512円(税込)

【前回の記事はこちら】
忙しくて損をしたくない人向け するっとお金が貯まる3,000円投資生活とは

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ナカセコ エミコ

(株)FILAGE(フィラージュ)代表。書評家&ブックコーディネーター。元・銀行員であり図書館司書。現在は、女性のキャリア・ライフスタイルを中心とした書評と絵本の執筆、選書を行っている。【女性限定】「働く女性のための選書サービス」“季節の本屋さん”を運営中。https://www.filage.co/

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