老後を安心して迎えるために 最初にやっておきたい3つのポイント

末永健

2017.06.16.(金)

老後にお金がどのくらい必要なのか、おおまかに把握する

50代といえば、子どもがすでに独立しているご家庭もあれば、まだこれから高校・大学と教育費のかかる世代でもあります。また住宅ローンの返済が残っている方もいるでしょう。「貯蓄は少しあるけど、老後のことまで考える余裕がない」という方も多いはず。頭の片隅には老後に備えて貯蓄や投資もしてしっかりと準備をしておかなければ年金だけでは生活できないだろうと薄っすら気付いてはいるものの、日々の生活に追われて具体的な対策を立てられていないということもあるのではないでしょうか。

老後の生活を考える上で、50代は早過ぎるということはありません。むしろ一日も早く対策を始めなければならない年代です。しかし老後の生活やお金に関して不安があるものの、具体的にどのように準備をしたらよいのかわからず、ついつい先延ばしになりがちです。(少し前のデータですが、参考までに『50代・老後資産「0円」の人の割合は・・・』もご覧ください。)
そこでまずやってもらいたいことは、老後にどのくらいお金が必要かをざっくりと把握していただくことです。

1.老後をどのように過ごしたいかビジョンをイメージする

その方法として1つ目は「老後をどのように過ごしたいか紙に書き出すこと」です。
とりあえず老後ということですので、仮に65歳から90歳までの25年の間の夢やライフプラン・イベントを年代順に書き出してみてください。今思い浮かぶ分だけでかまいません。あとで思い浮かんだらまた付け足していきましょう。老後は未来のことですので誰にも予測不可能です。完璧を目指さなくともまずはザックリでもいいのです。
ご夫婦の場合は必ずパートナーと一緒にやってくださいね。お互いの夢や価値観はちがうものです。ゆずり合い、認め合いながら夢やライフプランを書き出してみましょう。

たとえば、海外旅行・子どもの結婚・車の買い替え・起業・家のリフォーム・趣味など「お金のかかる」夢やライフプラン・イベントを書き出してください。紙に書き出すことで、今まで頭の中でぼんやりとしていた夢・やりたいこと、その間に起こるライフイベントなどが整理されます。これらを書き出してあらかた年代順に並べたら、さらにそれぞれどのくらいのお金が必要か書き出しましょう。

こうやって出てきた夢やライフプラン・イベントは、老後の生活の中で「日常生活に必要なお金」以外で準備しなければならないお金です。
つまり、これらは貯蓄などで準備しなければならないお金というわけです。

2.家計の現状把握が将来のビジョンをさらに明確にする

ある程度老後の夢やライフプラン・イベントがリストアップされたら、次はざっくりでかまいませんので「1カ月の家計の現状を把握」してほしいのです。現在の家計を把握する理由は、はたして老後の生活にはどのくらいお金が必要かを実際に肌で感じ取っていただきたいからです。
家計簿を付けてあるご家庭であれば費目別に細かく把握できるでしょうが、ここでは1カ月のお金の出入りを把握するだけでいいです。家計簿を付けてない場合は預金通帳の支出・入金と残高で確認してもかまいません。子どもがまだ独立していなければ、現在かかっている教育費は差し引いて、食費等生活費は3割り程度差し引きます。また住宅ローンも65歳時点で完済予定であれば差し引きます。

これで大まかな老後にかかる1カ月の生活費がイメージできたのではないでしょうか。その1カ月の生活費×12カ月×25年と計算すると、老後にかかる大まかな生活費が算出されますので、これも紙に書いておきましょう。

3.老後に入ってくるお金を確認する

老後に入ってくるお金とは、公的年金である国民年金・厚生年金、退職金・相続・年金基金、保険の解約時に受け取れる解約返戻金・貯蓄などです。国民年金や厚生年金は毎年誕生月に送られて来る「ねんきん定期便」で50歳以降の方であれば年金見込額が確認できます。ねんきん定期便を紛失した場合は日本年金機構のホームページの「ねんきんネット」を利用登録すれば見込額が試算できます。

ここの「3.老後に入ってくるお金」から、「1.老後をどのように過ごしたいかビジョンをイメージする」「2.家計の現状把握が将来のビジョンをさらに明確にする」で算出した老後に必要なお金を足した金額を引くとマイナスで算出される金額が現時点の準備では不足するであろう「老後資金」です。
こうすることで、おぼろげながらに老後に必要なお金の準備がイメージできたのではないかと思います。

ここからが老後のお金のことを考えるスタートとなります。

末永健

家計の学校S.H.E代表。2級ファイナンシャル・プランニング技能士、AFP認定者。主婦層を中心に、家計の管理・節約と保険の見直し方・選択法の情報発信に特化した完全独立系ファイナンシャルプランナー。【A-LIP式必要保障額計算メソッド®(商標登録)】を考案。保険商品を販売しないFPとして、ネット上のみで真の情報を配信する異色のFP。著書に「書けばわかる!わが家にピッタリな保険の選び方」(翔泳社)がある。

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