政治リスクと金融政策

山根亜希子

2017.07.06.(木)

政治リスクの少ない国はどこ

昨年の英国のEU離脱が決まった国民投票以降、最もマーケットを動かす要因が選挙になっていますね。フランス選挙でユーロ高が進みましたが9月にはドイツで選挙があるので、選挙が近づいてきたら再びユーロのポジションを減らすなどリスク管理が必要になりそうです。米国は選挙はありませんが政治が安定する気配がありません。トランプ氏自身のロシア疑惑はまだ完全に晴れたわけではなく、娘婿のクシュナー氏に捜査の手が伸びているという話もあります。フランス大統領選で負けたルペン氏もロシアの銀行から多額の融資を受けていたことでナショナリスト(愛国派)とは言えないという声もありました。

外国とのつながりが強すぎる政権はどこの国でも国民に不評というのはわかる気がします。金銭的な負い目(借金)などがあると対等な交渉ができなくなってくるリスクが払しょくできません。

日本はちょっと違う意味で政権が揺ら揺らしていますが政治不信という面では欧米と変わらない状況が続いています。
それを考えるとオセアニア通貨が最近強いのは、政治的リスクが少なく、財務面でも比較的安心感があるという国に対する信用力が高いことがあるような気がします。

中国の経済が崩壊すればオセアニア通貨も巻き添えになると思いますが中東、極東リスクも受けにくい地政学的リスクの低さも有利に働いていそうですね。

金融政策と為替

米国が3月、6月と今年になって2回利上げをしました。
他に要因がなければ、利上げをする国の通貨は上昇していくというのが為替相場では良く知られています。

欧州と日本はまだ利上げをする段階にはありません。
経済が米国ほど強くないため金融緩和をやめてしまうと経済への悪影響が懸念されるからです。

しかし、9月以降に米国がバランス・シートの縮小を始めると欧州や日本もこれに続く動きが出てくる可能性があります。
リーマン・ショックの後にバランス・シートを拡大して、かなりの規模の金融緩和を米国は実施しました。そして、遅れて欧州と日本もバランス・シートを拡大して金融資産の買い取りを現在も続けています。FRBが財務省証券、住宅担保ローン証券などを買い入れましたがこのうちの半分くらいが米国債だと言われています。
これを売却していくということは、米国の長期金利上昇が起こるということです。

金利上昇ということはドル高要因なのですが株にとって金融引き締めは株価下落要因になるので、ショックが大きすぎると株価暴落、リスク回避の円高という動きになるので、金融政策の変更は今後も要注意事項としてチェックしておかないといけません。

万が一に備えて、『株価が暴落したときに読みたいオススメ本』も参考にすると良いでしょう。

 

山根亜希子

ファイナンシャルアカデミー認定講師。「FX・外貨投資スクール」で教壇に立つ。1973年大阪生まれ。京都工芸繊維大学繊維学部高分子学科卒。サイエンスライターとして6年間東京勤務。文部省・科学技術庁(現文部科学省)担当科学技術庁の記者クラブのメンバーとして、科学技術関連の記事の執筆などを行う。主な取材内容は、国公立・私立大学などの研究室で行われている先端研究。その後大阪に戻り、失業中にFX取引開始。現在、フリーライターをしながら個人投資家としてFXを楽しんでいる。趣味はアロマテラピーと海外旅行。

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