FXと個人投資家の進化

田中和紀

2017.05.19.(金)

FXは進化を遂げています

FXが誕生して来年で20年になります。1998年に外為法が改正されFX取引が解禁されました。私は1999年からFXに携わっており、その進化を現場で見てきました。最初の頃はインターネットもなく、電話での取引でした。また投資家は為替レートを見る手段がなく、FX業者に為替レートを問い合わせていました。そしてテクニカル分析どころか、チャートを見ることも出来ませんでした。もちろんファンダメンタル分析も簡単なもので、その当時は米雇用統計も重視されていません。営業マンの情報だけが頼りで、ほとんどの個人投資家は裁量トレードが中心でした。売買通貨はドル、ポンド、独マルクなどが中心で、取引時間は深夜2時まで。今と比較すると、かなりトレードは不便だったのです。手数料も片道10銭で、スプレッドも平均5銭は離れていました。取引単位も10万ドル以上で、300万以上の資金を預けないと取引もスタートできませんでした。昔はトレードの不便さだけでなく、手数料面のコスト負担も重かったのです。

個人投資家の進化は

現在は昔に比べ格段に環境が整い、トレードの利便性は向上しました。また個人投資家のコスト面も軽減されています。しかしながら、個人投資家が以前に比べ儲かっているかは疑問です。逆に損する率が高まっているという話も聞きます。海外での株の調査では、ネット取引になって個人投資家の負けが増えたとのデータもあるようです。理由として考えられるのは、現在の個人投資家の経験不足です。以前は株などの投資を経験して、FXを始める個人投資家が多かったように思われますが、現在は手軽となった事で投資初心者の参入も多くなりました。また以前は、取引中のコスト負担が重い為、結果として投資判断は慎重に行っていたのかもしれません。現在と比べ、トレードをより真剣に取り組む層が多かった気もします。

個人投資家の進化は儲かること

いずれにしても、FXは進化し個人投資家は進化していないようです。儲かる事が目的である以上、儲かる投資家が増えていなければ進化していないという事です。今まで多くのFX投資家が生まれましたが、そのほとんどが去っていきました。トレードを続けていたとしても、利益を積み上げ取引額を増やしている人はかなり少ないようです。この数字が増えなければ個人投資家が進化しているとはいえないでしょう。

個人投資家の進化には経験と勉強

投資家が進化するには経験と勉強が必要です。経験は何より大切で、細かなトレードテクニックや心理面のコントロールは知識だけで補う事は不可能です。自分で体感する事で投資家は進化していくものと思われます。経験を磨くには、マーケットに長く居座り続ける必要があります。であれば、致命傷となる大損を回避し、少しでも儲かる事が必要です。よって最初の時期こそ、効果的な勉強が大切となります。そして長くマーケットに居座ることで、経験量と勉強量が増え、更に儲かりやすい体質となり進化していくのです。

田中和紀

ファイナンシャルアカデミー認定講師。「FX・外貨投資スクール」で教壇に立つ。福岡大学卒業後、証券会社入社。金融ビッグバン当時、業界初のFX事業の立ち上げに関わる。投資実績としては、ドル/円、豪ドル/円のロングポジションの長期投資。年率にして平均15%で10年以上運用した。その他様々な金融商品を取引中。オプションSQに合わせて、オプションの短期売買を実施しています。2006年よりKAZUKI FP事務所代表。証券会社、情報ベンダーなどで講演・執筆を中心に活動。

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