ねんきん定期便の見方をスピード解説!

益山真一

2018.02.14.(水)

皆さん、誕生月にプレゼントをもらっていますか?

私は、妻の手作りのメンチカツが何よりの楽しみ。あの肉汁がたまりません。

そんなことはさておき、毎年の誕生月に送られてくるのが、ねんきん定期便。国民年金、厚生年金の加入履歴や年金額が記載されています。

皆さん、見方はご存知でしょうか?

今回は、ねんきん定期便の年金額を確認するときの注意点に絞って解説します。

50歳未満の人は現時点の年金額

50歳未満の人は、ねんきん定期便作成時点(誕生月の前々月)の年金額が記載されています(1日生まれの方は誕生月の前月)

国民年金の老齢基礎年金(付加年金を含む)は納付履歴により計算されます。

たとえば、45歳の人で国民年金加入歴が25年(300月)の人は300月分の老齢基礎年金、国民年金加入歴が10年(120月)の人は120月分の老齢基礎年金が記載されています。

一方、厚生年金保険の老齢厚生年金は今までの報酬と加入月数に応じて計算されます。

今までの給与が高く、加入月数が長い人は、年金額が多め、今までの給与が低く、加入月数が短い人は、年金額が少なくなります。

なお、現時点の金額ですので、国民年金は今後の納付月数が増えれば、金額も増えていきますし、厚生年金は今後の報酬と加入月数が増えれば、金額が増えていきます。

50歳以上60歳未満は、60歳まで現在の状態が続いた場合で記載

50歳以上は、50歳未満の人と違います。50歳以上は、ねんきん定期便現時点の年金額ではなく、60歳まで現在の状態が続いた場合の見込み額が記載されています。

49歳のねんきん定期便は、49歳時点で計算されますが、50歳のねんきん定期便は、60歳までの見込み額、つまり11年分加算されるので要注意。

たとえば、会社員(52歳)で、今後60歳に向けて給与が低下していく場合、ねんきん定期便に記載されている金額よりも少なめに考えたほうがよさそうです。

一方、自営業で55歳、現在、保険料を未納状態だとすると、ねんきん定期便の記載額は、今後60歳に達するまで未納状態が継続する前提ですので、今後保険料を納付すると、ねんきん定期便記載額よりも多くなります。

さらに、現在は60歳以降も働く人が増えています。

60歳以降、会社員として働くことを考えている人は、60歳以降に働く期間の分、老齢厚生年金は別途加算されます。60歳以降、自営業として働き、過去の国民年金の未納期間の分、60歳以降任意加入して納付すると、老齢基礎年金は別途加算されます。

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20年以上、厚生年金保険に加入している人に、生計をされている65歳未満の配偶者がいる場合、年額約39万円の配偶者加給年金が支給されます。

たとえば、夫65歳時点で妻60歳の場合、妻が65歳に達するまでの5年間、合計約200万円の加給年金が支給されますが、加給年金はねんきん定期便に記載されません。

さらに、配偶者が65歳に達した後、加給年金の対象となる配偶者に支給される振替加算もねんきん定期便に記載されません(振替加算は、昭和41年4月1日以前生まれの人のみ)。

大企業やそのグループまたは業界内で、厚生年金基金という企業年金を設立して、厚生年金保険の一部を厚生年金基金で運営している場合があります。

厚生年金基金から支給される年金は、50歳未満のねんきん定期便では記載されていますが、50歳以上のねんきん定期便では記載されていません。

つまり、厚生年金基金に加入している(していた)場合、ねんきん定期便の老齢厚生年金の記載額が、49歳までに比べて、50歳以降は減ることになります。その金額は少なくありません。

このことを知らないで49歳と50歳のねんきん定期便を見比べると、ビックリしてしまうでしょう。

その他、国民年金基金、確定拠出年金(iDeCoを含む)、中小企業退職金共済、小規模企業共済等もねんきん定期便には記載されません。

以上のとおり、ねんきん定期便は年金の全体像を記載するものではなく、公的年金の概算額を記載している資料として、基本的な見方を理解しておきましょう。

ねんきん定期便の見方を理解することが、具体的な老後生活設計の貴重な一歩となるはずですよ。

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益山真一

ファイナンシャルアカデミー認定講師。「お金の教養スクール」で教壇にたつ。家計改善を得意とするファイナンシャルプランナー。國學院大學経済学部の非常勤講師も勤め、研修・セミナーの実績も多数。経済、景気等への感度が高く、株式投資では18ヶ月連続増益の経験もある。

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