お酒の値段から経済を考えてみよう!

安田恵子

2017.09.12.(火)

「家飲み」好きですか?

「家飲み」って好きですか?
夏のビールもいいですが、秋の味覚とともにゆっくり味わうワインもまた格別。仕事終わりのお酒は特に美味しかったりします。お酒好きのわたしはついつい晩酌してしまいます。すみません。いきなりお酒の話ばかりになってしまいました。(笑)

さて、このお酒類ですが、最近いろいろな値段の変化があるのはご存知でしょうか?

お酒類には税金(酒税)がかかっています。
例えばビール系飲料であれば、麦芽比率や原料によって税額が異なる仕組みになっています。ビール>発泡酒>第3のビール(税額が高い順)で値段が違う理由はそのためです。

2017年度の税制改正大綱では、これらの税率を2026年までの間に段階を追って一律にしていこうという方向で取り決めをしました。これによるとビールは減税の方向になるとか。個人的には、「やった〜ビール安くなるんだ〜」と嬉しくなっていました。

ところが、そんな喜びもつかの間。
この改正とは別に、今年の6月からビールの割引競争を控えるための政策が打たれ、その結果スーパーなどではビールが値上げになりました。コンビニなどは価格を据え置いていること、外で飲む場合も値上がりしていないことなどから、「家飲み派」でないと気付かない人も多かったようです。しかし、「家飲み派」の消費者は敏感で、5月末は駆け込み需要に走り、その反動で6月は買うのを手控えたようです。6月のビールの売上は落ち込んだなど、そんなニュースもちらほらみられました。

わたしもスーパーで「みんな買ってるかな〜」などと見ていたのですが、やはりそこはシビアでした。一方、スーパーもコンビニもほぼ値段が同じなら、コンビニで買おうという人も増え、「ついで買い」も増えるのか、コンビニの売上に貢献しているようです。今後コンビニの業績が上がるかもですね。

ワインやブランド品も安くなる?

身近なモノの値段が変わりそうなニュースをもう1つみておきましょう。

「日本と欧州の経済連携協定(EPA)の大枠合意へ」というニュースは知っていますか?
今年の7月のニュースです。経済連携協定(EPA)とは、複数の国や地域の間でモノだけでなくヒトやサービスの移動を自由にすることで経済関係を強める協定です。今回の大枠合意(2019年前半発効予定)では、例えば、ワインやパスタ、チーズ、チョコレートなどの関税が撤廃されたり、引き下げられたり、低関税枠を新設したりする予定になっています。なんだか「美味しいイタリアン」が安く食べられそうなイメージですね。

他にもブランドのバッグや革靴などの革製品、関税を撤廃するそうです。中々魅力的です。バブルの頃のような「ブランド熱」が復活するのでしょうか?一方、日本から欧州へ自動車や日本酒などが売りやすくなったりもします。

身近な出来事の変化から連想してみよう!

このように、日本国内の税法や政策が変わったり、海外との貿易の取り決めが変わったりしても、もし学生時代の授業でこの話をきいていたら、「単なる出来事ね」「興味ないな〜」で済ませてしまったかもしれません。でもいまなら、こんな視点を持ってみることができそうです。

① 消費者目線
これからどんなモノの価格が安くなるのだろう。
美味しいものを安く手に入れることができそう。
家計管理に役立てよう。

② 投資家目線
どんな企業が儲かるor損をするのだろう。
関連の商品を扱う会社の業績が上がるor下がる?
株式投資の対象としてどうだろう?
EX)ワインを輸入している会社は利益をあげやすくなるのかな?欧州のチーズが安価で入ってくれば、消費者は嬉しいけど、国産のメーカーは大丈夫かな?(一応、政策的には枠内の関税を15年かけて引き下げる方向の予定)材料を安く仕入れることができるなら、外食産業にとって有利なの?

③ 日本経済にとっては
この政策は経済にとってメリットが大きい?
景気をよくすることができる政策なの?
EX)自動車産業であれば、完成車の輸出が増えれば国内事業にプラスに働くことが多そう→自動車関連銘柄あがるかも→日経平均株価もあがりやすいかも。(自動車関連銘柄は日経平均株価にも影響大なので。)

と、考えがどんどん広がっていきますね!

以上のように、経済は我々の生活に密着しています。身近な出来事の変化から、経済を感じることが出来るので、是非、その瞬間を楽しんでください。きっと今よりグンと経済が面白く感じられると思います。(株式投資にも興味がある方は『日常生活の中に投資ヒントあり』の記事も参考にしてみてください。)

経済のことを考えていると、自然にお金に結びつくことが多くなります。もしかするとお金がたまりやすい体質に変わるかもしれませんね。

安田恵子

ファイナンシャルアカデミー認定講師。「経済入門スクール」「経済新聞の読み方スクール」で教壇に立つ。ファイナンシャルプランナー・マネーマネジメントコーチ・ヘルスフードカウンセラー。「食と健康とマネーを兼ね備えたライフプランニング」が得意。大手保険会社の法人営業、英会話学校でのマネージメント業務を経て現職。経済新聞購読歴20年超。いつも経済や金融、経済新聞を好きになってもらいたいと真剣に考え、自らの経験からビジネス、プライベート、資産運用など多方面に活かせる方法を伝えたいと思って講演している。自身も個人投資家であり、経済新聞の中から上がる株を見つけるが好き。趣味はスポーツとスポーツ観戦。

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