株式投資:夏枯れ相場でも結果を出せる人がやっていること

ルウ・ハイアン

2017.08.17.(木)

海外投資家の投資本比率が6割を超える東京証券取引所では、8月になると、海外投資家がバカンスシーズンに入るため、売買代金が細り2兆円を下回り、いわゆる「夏枯れ相場」という状態になります。株価はあまり動かず、むしろ売られることが多いため軟調となりやすい、個人投資家にとっては、やりにくい相場になります。
(海外投資家の動きについては『株式市場の主役は誰?』が参考になります。)

7月末〜8月前半は決算発表時期

夏は相場内資金が減り、いわゆる夏枯れ相場になります。しかし、悪いことばかりではありません。3月決算の多い日本企業では、7月末と8月前半が1Qの(1年を4分割した場合の最初の期)決算発表時期に当たるため、これを材料にして株価が大きく動くのです。

第一四半期(1Q)の注目ポイント

上場企業の決算は4回あり、それぞれの期に注目ポイントがあります。
3月決算企業の1年の決算発表スケジュールは以下のような注目ポイントがあります。

株式市場は決算をこう見る

3月決算企業の第一四半期(1Q)決算は夏頃に発表されますが、会社の業績が予定通りに伸びているかどうかのチェックを、この1Q決算で行います。
なぜ、前年同期比でみるかというと、会社の業績の伸びは一定ではありません。3月〜4月に一気に売り上げを伸ばす会社(不動産業界の会社などはこれにあてはまります)もあれば、8月に強い会社(ビール会社や飲料水の会社など)もあります。そのため、同じ会社の前年の同時期のデータをみて、季節要因に左右されないように会社の成長具合をチェックするのです。

1Q決算で修正を出す企業には要注目

修正というのは、いわゆる「上方修正」、「下方修正」のことで、業績が会社の予想値と異なる場合には、決算発表の前もしくは決算と同時に、投資家に対して通知する必要があります。
1Q決算というのは、会社が業績の予想を立ててからまだ4ヶ月しかたっていません。そのため、修正を出す企業自体が少ないのですが、逆に1Qで出すということは、会社側も想定していなかった業績の伸び(落ち)があったという意味で、その情報をまだ株価が織り込んでいない可能性があります。

大化けする可能性のある銘柄を探す

1Q決算をきっかけに途轍もない上昇をした銘柄をご紹介します。近年の大化け銘柄の中で業績拡大して株価を上昇させていった銘柄といえば「ヤーマン(6630)」が挙げられます。

この「ヤーマン(6630)」は家庭用美容健康機器の製造販売を行っており、当時、家電量販店やデパートなどで積極的に出店をしていました。まさに会社の拡大期で、ヤーマン(6630)は1Q決算で上方修正を出したのでした。その内容も投資家たちのサプライズを起こすには十分なものでした。上期経常を2.3倍上方修正し、5期ぶりの最高益、さらには通期も増額するという上方修正に翌日の株価は寄らずのストップ高(2351円)。

そして、その後も調整期間を経つつ、ほぼ10ヶ月後の17年6月19日に株価は10,740円を記録しました。10ヶ月で約5倍です。

(参考:楽天証券Market Speedより)

秋相場に向けて

1年のアノマリーとして、株価というものは、新年に買われ、5月あたりで一服つき、7月〜9月はヨコヨコが続き、10月〜11月に下値をつけ、そして11月末ごろから、年末に向けて上がっていく、と言われています。
夏は結果を出しづらいので、割り切って休みにする投資家も大勢いますが、材料株を中心に大化けする銘柄を探すことに専念しても面白いかもしれませんね。ヤーマン(6630)の例は典型的ですが、大化け銘柄の初動に乗ることができれば、それ以降の株式投資の不安要素が減り(大損をするかもしれない不安)、チャレンジ銘柄への投資も比較的気楽に行えるようになります。
そうして、また大化け銘柄に投資することができれば、資産は一気に増えていきます。

このような投資を繰り返し行い資産を増やしていくことこそ、株式投資の醍醐味といえるでしょう。

ルウ・ハイアン

文筆家・歴史家として各メディアに寄稿。投資家としての側面も持ち、投資界隈の話題には事欠かない。また経済のトピックを誰にでもわかるように話す技術には定評がある。映画や書籍、または海外ゴシップにも精通している。日本語の他に、中国語・英語も堪能。

  • サラ金と同じ?!クレジットカードのリボ払いに注意!

    詳細を見る
  • 働きたい会社と投資したい会社は違う!?

    詳細を見る
  • 定年を迎えてからでは遅い「二度目の人生」を楽しむ2つのポイント

    詳細を見る